ヨーロッパアルプスの山々の中でもモンブラン(Mont Blanc, 4810m)とマッターホルン(Matterhorn、4478m)は日本人にもその名前は知らない人はいないというほど有名です。この世界が誇るヨーロッパの2大名峰の間をつなぐロングトレイルが「Haute route(オートルート)」です。
Haute routeもその特徴としてTMB同様ほぼ毎日峠越えがあり、毎日1500m~2000mのアップダウンの標高差があります。そのため絶景を見るポイントには事欠きません。
さて今年は「Tour du Mont Blanc (TMB: ツール・ドゥ・モンブラン)」をトレッキングで1周した後に、そのままChamonixからLe Châbleに移動し、Le ChâbleからスタートでこのHaute routeのトレッキングを楽しんでみました。なお、最終目的地はツェルマットです。
本ページでは絶景ロングトレイルの新定番「Haute route (オートルート)」の山小屋特集その⑥「Hotel Schwarzhorn」をレポートします。
一個後のレポート(7日目前半)はこちら

今回のトレイル情報
まず、Haute routeはどこにある?
モンブラン(Mont Blanc, 4810m)とマッターホルン(Matterhorn、4478m)という世界に誇るこのヨーロッパの2大名峰の間をつなぐロングトレイル(総距離150㎞超)が「Haute route(オートルート)」です。
位置関係がわかるように参考として、スイスジュネーブ空港・チューリッヒ空港、フランスパリシャルルドゴール空港に水色のピンを打ってみました。
スイスジュネーブ空港からTMB(シャモニ・モンブランの街)へのアクセスについては以下に詳しくまとめていますので是非ご覧ください。

スイスでの近・中距離移動の際の電車の乗車券購入方法について以下にまとめましたので是非ご覧ください。

次に、Haute routeの概要について
Haute route(オートルート)はフランス・シャモニーからスイス・ツェルマットまでのトレイルの総距離としては約150㎞以上となります。
Haute routeを通して歩く人とっては、シャモニーやル・シャーブルからツェルマットに向かって歩き、ツェルマットが終点になるような行程がメジャーです。しかしどちら向きに歩くかは完全に自由です。実際歩いた印象としては、通しで歩くひとはツェルマット向きで歩いている人が9割、シャモニー向きに歩いている人が1割です。
そして
・Chamonix(シャモニー)⇔Champex(シャンペ)の区間はTMB(Tour du Mont Blanc)のトレイルと重複していること(上のマップ、ピンクの部分)。
・Champex→Sembrancher→Le Châbleの区間が比較的標高の低い谷底をずっと歩くことになること
このことから、
スイスの「Le Châble(ル・シャーブル)」や「Verbier(ヴェルビエ)」をHaute routeの始点もしくは終点にするケースも多いです。
そしてHoute routeの終盤についてですが、Europewegが整えられたためこのトレイルを最後に歩くのが最近は人気となっています。またBrig – Visp – Zermatt間の登山列車も谷底を走行していますので、列車を利用しても独特な面白い風景を眺めることができます。
Haute routeの楽しみ方・計画の立て方・攻略の仕方について、またトレッキング以外にも観光で楽しむシャモニー・ヴェルビエの街等、以下に詳しくまとめていますので是非ご覧ください。




Hotel Schwarzhorn レポート!
筆者がHotel Schwarzhornに到着した日は下の様な行程でした。
Zinal → Vissoie → Saint-Luc → Meidpass (2790m) → Gruben、Hotel Schwarzhornで宿泊
Hotel Schwarzhornの予約はホテルの公式ウェブサイトから
https://www.hotelschwarzhorn.ch/(メインページ)
では6日目の最後、Hotel Schwarzhornに到着する時点から話を再開します。
Grubenの村をHotel Schwarzhornに向かって歩いていきます。Zinalはス―パーも大きくツェルマットに近づいてきたんだなぁと実感していましたが、ここGrubenは逆にまた田舎に戻ったような雰囲気です。駐車場も小さく、宿泊施設も代表的なものはHotel Schwarzhornしかありません。
Hotel Schwarzhornとその前のテラスの雰囲気がとても素敵です。筆者が到着時にはすでに多くのハイカーがテラスで日光浴をしながらビールを楽しんでいました。
Gruben唯一の宿泊施設といっても良いホテル、Hotel Schwarzhornに到着です。レセプションへはこちら側から入っていくことになります。今日の宿泊は大部屋雑魚寝タイプのドミトリーです。
ホテルエントランスを入って右側にレセプションカウンターがあります。本日ドミトリー大部屋雑魚寝タイプで一人分予約している旨伝えます。
もしかしたら、というかすかな期待をして個室が空いてないか聞いてみましたが満室でした。
筆者に割り当てられた部屋は10人が寝れる雑魚寝タイプの大部屋でした。
ここで、嬉しくも偶然の再開を果たします。
Mont-Fort小屋、Prafleuri小屋、Arollaまでずっと一緒でその後、別ルートに行っていた日本人ハイカーのTさんと同部屋でバッタリ会うことになります。
TさんはBella Tola小屋経由でこちらまでトレッキングでやってきたとのことでした。
Tさんはオートルートすでに経験者で、筆者が先日経由してきたモワリー小屋の話やZinalの話などで盛り上がります。
筆者が到着当時もう一人のハイカーが同部屋に先に到着しており、彼はドイツ人ハイカーで、洗濯物が干せるいい場所をキープしていました。
ドミトリー部屋はホテルの4階に固めて4部屋あり、どの部屋も10人は寝れるような大きさでした。シャワーはその4階に2つ設備されていました。
ホテルの2階、3階は個室タイプの部屋の階になっていました。全体的に非常に綺麗に維持されています。
GrubenからZermattまでバスと電車でどうやっていくのか、1日に何本あるのかが掲示板に張ってありました。ちなみに2時間40分~で、1日2~3本です。
Hotel Schwarzhornのレストラン・テラス側です。ちょうどホテルの真ん前がオートルートのトレイル本道になっています。St.Niklausまで6時間40分とありますね。
Hotel SchwarzhornからはAugstbordpassまでひたすらの登りです。
天気もまだ良さそうですし、ビールでも飲んでくつろぐことにしました。
テラス席はすでに到着したハイカーで満員でしたので、レストラン屋内部分に行ってみます。
Hotel Schwarzhornのレストラン屋内部分です。活気ある店員が筆者にビールを出してくれました。
Hotel Schwarzhorn宿泊客の夕食・朝食場所です。夕食の時間は18時~19時30分の間です。
偶然の再開を果たした日本人ハイカーTさんと一緒に夕食を18時から食べ始めることにしました。
どうやら筆者達が一番乗りの様です。
スープ、サラダ、メインのしっかりした3コースディナーでした。
筆者達が食事を終わろうとしている時に、アメリカ人のGさんとEさんがちょうどHotel Schwarzhornに到着しました。毎日のように朝出発、夕は宿で再開を繰り返していますが、いつものように握手やハグでお互いの無事をたたえます。
結局アメリカ人のGさんもEさんも筆者や日本人ハイカーのTさんと同じドミトリー部屋で、この日の筆者のドミトリー部屋はみんなすでにオートルートで会った人ばかりになりました。
10人部屋に5人が寝るという恵まれたスペースで、マットレスが上等なのか非常に寝心地のよい宿でした。
翌朝、7日目、Tさんと朝食を朝6時から食べ7時には出発です。
7日目のトレッキングはどんな感じになるでしょうか?!
次のレポート「Haute route(オートルート)トレッキング7日目前半」に続く!
次のレポート(7日目前半)はこちら

最後に
いかがでしたか?Haute Route (オートルート)山小屋特集「Hotel Schwarzhorn」!をレポートしました。天気や状況次第では突然の予定変更を考える柔軟さも高標高のロングトレイルではその必要があります。まずは怪我のないように注意しながらHaute route(オートルート)をツェルマットに向かって進んでいきます!次のレポートをお楽しみに!
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