フィンランドの北部、北極圏内のエリアもオーロラ観光で人気です。フィンランドでオーロラを目的とする観光ならば、従来から人気のあるスキーリゾートの「サーリセルカ」か、最近人気が高まっている大きく開けたイナリ湖にすぐアクセスできる「イナリ」が代表的です。
フィンランドにはサンタクロース村で有名な観光地「ロヴァニエミ」がありますが、その場でオーロラを見るには緯度が低すぎます。ですのでオーロラ観察となったらロヴァニエミからは現地からは北に向かうバスツアーが多くあります。
地理的には、
・「サーリセルカ」は「ロヴァニエミ」から北に260㎞
・「イナリ」は「ロヴァニエミ」から北に320㎞
「サーリセルカ」、「イナリ」どちらもEU最北の空港「イヴァロ空港」からアクセスするのがシンプルでメジャーな方法です。
同じ空港からアクセスできる「サーリセルカ」と「イナリ」ですが、この2つの場所にはそれぞれ異なった特徴があります。それらを踏まえて行先を選択されることをお勧めします。では今回はそれらを踏まえて両者の比較をしていきます。
オーロラの撮影方法については以下に詳しくまとめていますので是非ご覧ください。
オーロラ撮影時の服装・持ち物については以下にまとめていますので是非ご覧ください。
オーロラ撮影旅行のカメラ・レンズ・機材どれがいい?今年ならこれだ!【2022年版】はこちら
オーロラ撮影旅行の際の機内持ち込み・預け入れバッグについての考察はこちら
アクセスの比較
上の地図の中で
・北のオレンジのピンの位置が「イナリ」です。イヴァロ空港から車で40分です。
・南のオレンジのピンの位置が「サーリセルカ」です。イヴァロ空港から車で30分です。
・真ん中のブルーのピンは「イヴァロ空港」と「イヴァロ市街」です。
飛行機利用の場合、まずはイヴァロ空港にくることがファーストステップ
ヘルシンキ ヴァンタ-国際空港からイヴァロ空港へ (飛行機)
日本からフィンランドイヴァロ空港への航空券検索はこちら
海外航空券の検索サイトskyticket(スカイチケット)で格安航空券・最安値を見てみる
(↑出発地に「NRT(成田)」もしくは「KIX(関空)」等、到着地に「IVL」でプルダウンメニューを選ぶと簡単に検索できます。)
イヴァロ空港からはバス・トランスファーサービスを利用
イヴァロ空港⇒イナリ
選択肢① Eskelisen Lapin Linjat社の「Airport Bus」を利用する(片道大人22ユーロ、約1時間)
選択肢② Kuljetusliike Ilmari Slant社の送迎サービスを利用する(片道大人27ユーロ、約40分)
Eskelisen Lapin Linjat社のウェブサイト(各バスの時刻表のページ)はこちら
Kuljetusliike Ilmari Slant社のウェブサイトはこちら
イヴァロ空港⇒サーリセルカ
選択肢① Eskelisen Lapin Linjat社の「Airport Bus」を利用する(片道大人10ユーロ、約30分)
Eskelisen Lapin Linjat社のウェブサイト(各バスの時刻表のページ)はこちら
イヴァロ空港から北上するのか、南下するのかの違いはありますが、イヴァロ空港からの所要時間は「イナリ」も「サーリセルカ」も大差はありません。アクセスの点では両者引き分けといったところです。
(ヘルシンキ⇒ロヴァニエミ(電車)、ロヴァニエミ⇒サーリセルカ・イナリ(バス)という方法もありますが今回は省略しました。)
両者のアクセスについては以下にさらに詳しくまとめていますのでご覧ください。
環境の比較
スキーリゾートに泊まりたいのか、その場で見れるオーロラに集中したいのか
端的に言えば、これに尽きます。
サーリセルカ = スキーリゾート
サーリセルカのPros & Cons
・規模の大きな4つ星クラスのホテル(トゥントゥリやリエコンリンナ、ホリデイクラブ)があり、通常クラスのアパートメントから、ハイグレードなアパートメントまで豊富な宿泊施設。
・中心部にはいくつかのレストランや、充実した品ぞろえのスーパ―がある。
・スキーをしたいならサーリセルカ。巡回バスも効率的
・ウインターアクティビティーを主催する会社も多くあり種類も豊富。
・よほど条件の良いときはオーロラが中心部からも見えるが、徒歩で行ける場所のうち、開けた場所で光害なく見るためには、中心部から北東のはずれに行く必要あり。
・結局サーリセルカ出発のオーロラバスツアーでは、条件の良いイナリ方面に向かうことがある。
サーリセルカについて以下に詳しくまとめていますのでどうぞご覧ください。
イナリ = ホテル出てすぐがオーロラ観察の最適場所
イナリのPros & Cons
・ほぼすべての宿泊施設がイナリ湖に面しているため、どこに泊まってもホテルから出てすぐオーロラ観察に適したイナリ湖面に出ることができる。(逆にすぐホテルに退避することができる)
・イナリからはイナリ湖は北側に開けているので、オーロラが広範囲に見れる予報ではない時でも、オーロラが北方向の遠くに見れることがある。
・イナリ湖がオーロラ観察に最適のため、バスツアーに参加する必要がない。
・ラップランド最大規模のサーミの博物館「Siida」で多くのことを学べる。
・一方「イナリ」には全体的にリゾートとしての雰囲気はなく、中心部の主な宿泊施設は5~6個程度。中心部ではVilla Lancaにアパートメントタイプあり。ホリデイヴィレッジも全てアパートメントタイプだが、スーパーまで結構距離がある。
・イナリにあるレストランの数は限られる。またスーパーはK-Supermarketのみで、そこまで品ぞろえが豊富なわけではない。(数日の連泊自炊には十分耐えれますが)
・ウィンターアクティビティーを主催する会社は2つ、サーリセルカ程の種類の豊富さはない。(スノーモービルやその他基本的なものはあります)
イナリについて以下に詳しくまとめていますのでどうぞご覧ください。
イナリではほとんどの宿泊施設がイナリ湖に面しています。そしてオーロラを見るのに最適な場所がまさしくイナリ湖です。そのためイナリではオーロラを見るために特定の場所に行くようなバスツアーに参加する必要がありません。
ツアー等に参加せず、自分のペースで時間に制約なく撮影できるのはメリットが非常に大きいです。タイムラプス動画を撮りたい、いろんな角度で色んな写真を撮りたいなど、極寒の状況の中で結構時間がかかりますので、せかされることなく各々の撮影者が想い通りに動けるというのは非常にありがたいものです。
最後に
いかがでしたか?「サーリセルカ」と「イナリ」、それぞれ異なった特徴があり、今回は両者の比較をして取り上げてみました。オーロラ観光でフィンランドに訪れる機会がありましたら、参考にしていただければと思います。優雅なホテル泊で、リゾートしての雰囲気が好きな人は「サーリセルカ」の方がいいでしょうし、個人的にはオーロラ観察にフォーカスするならば断然「イナリ」推しです。
イナリのオーロラ撮影レポートも合わせてご覧ください。
オーロラの撮影方法については以下に詳しくまとめていますので是非ご覧ください。
オーロラ撮影時の服装・持ち物については以下にまとめていますので是非ご覧ください。
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