ヨーロッパ最大の氷河を持ち同時に火山活動も世界有数のアイスランド。まさに「氷と火」の島という表現がふさわしい大自然の絶景の宝庫のこの島は、いつ訪れても私たちに自然の雄大さ・不思議さ・美しさを肌で感じさせてくれます。
昨年はレンタカーでアイスランドを一周して大自然が織りなす絶景を楽しみましたが、今年はさらにアイスランドの内陸から南海岸の方に向かう大自然トレイル「Laugavegur(ロイガヴェーグル)」をトレッキング、テント泊で楽しんでみました。
今回は大自然が織りなす絶景の中のトレイルトレッキング・テント泊の3日目の様子をレポートします。
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Laugavegur(ロイガヴェーグル)の概要
Laugavegur trail(ロイガヴェーグル トレイル、以下ロイガヴェーグルと略)はアイスランドの中心よりやや南にあるLandmannalaugar(ランドマンナロイガル)からスタートし、Thórsmörk(ソルスモルク)まで南下する約55㎞のロングトレイルです。
ロイガヴェーグルは一般的にはオレンジのピンのランドマンナロイガルからソルスモルクまでの55kmを指しますが、ソルスモルクから新しい火山の火口(Modi、Magni:ブルーのピン)までの日帰りトレッキング(往復で20㎞)も最近人気のトレイルコースです。また、ロイガヴェーグルに加え、ソルスモルクからスコゥガフォス(緑のピン)までを追加で歩くこともできます。
Laugavegur(ロイガヴェーグル)の全体図
Laugavegur(ロイガヴェーグル)トレイルの北端がLandmannalauger(ランドマンナロイガル)でレイキャビクからバスでアプローチすることができます。また、南端のLangidalur(ランギダルル)もレイキャビクからバスでアプローチすることができます。
Laugavegur(ロイガヴェーグル)トレッキングや、現地までのアクセス等の必要な情報を網羅的に以下にまとめていますので是非ご覧ください。
トレッキングレポート
前回のレポートではロイガヴェーグルトレッキング2日目の行程「Hrafntinnusker(フラプティンヌスケル) ⇒ Álftavatn(アルフタヴァトン)」のレポートを行いました。
今回はロイガヴェーグルトレッキング3日目の様子をレポートしていきます。
さて、
いつものように、今回の行程は・・と話しを進めたいのですが、
そうです。
トレッキング3日目のこの日、「終日大雨」の天気予報を実は前日、前々日から確認していました。
3日目の朝、目が覚めた時点ですでに大雨で、到底テントを撤収しようなんて気にもなれません。
他のハイカー達も同じで皆テントのファスナーを一部開けて外の様子を伺っています。
テント内で適当にダラダラすること2~3時間、小降りになったタイミングを見計らってレセプションのスタッフに今日の天気について話を聞きにいきました。
レセプションのスタッフからは「今日は終日、風はないけど雨が降り続けるだろう」とのこと。
すでにとても風景写真を撮れる状況ではなく、すでにアルフタヴァトン周辺も濃い霧に包まれており視界状況も芳しくありません。
決めました。「本日アルフタヴァトンで1日停滞」です。
レセプションでテント泊一人もう一泊分の2000ISK(日本円で約2000円)を支払います。
せっかくなのでシャワーに入って見ることにしました。シャワー代500ISK(約500円)を支払い、2Dバーコードが記された紙製のシャワー室用のカードを貰います。
ついでに炭酸飲料(オレンジーナみたいな飲み物)も購入してみました。ここで販売されているペットボトルは1本350ISK(約350円)です。
外は大雨ですが、時に小降りになったタイミングで辺りを散策してみようということで、とりあえずはテント内に戻ってゆっくりすることにしました。
では、今回のレポートでは昨日のアルフタヴァトン到着以降を写真とともに、アルフタヴァトンについて紹介していきます。
アルフタヴァトンに到着すると、まずこの標識があります。Hrafntinnusker(フラプティンヌスケル)から12㎞、ロイガーヴェーグルスタート地点のLandmannalaugar(ランドマンナロイガル)から24㎞歩いてきました。
一般的にロイガヴェーグルの終点と言われるThórsmörk(ソルスモルク)まではアルフタヴァトンから30㎞です。
インフォーメーション(レセプション)の建物です。テント一つで一人2000ISK(日本円で約2000円)のテントサイト利用代となります。なお、オレンジ味の炭酸飲料(オレンジーナみたいな飲料)、ペプシコーラ、炭酸入りのミネラルウォーター、簡単な食料(チョコレートやフリーズドライフード)も販売しています。筆者が訪れた時のスタッフは2人とも雰囲気がとてもよくフレンドリーでした。
アルフタヴァトンのインフォメーション(レセプション)の窓にあるホワイトボードです。ここからThórsmörk(ソルスモルク)方向にさらに4㎞進んだ場所にあるHvangil(ハヴァンギル)の方が、一般的に風が弱いことを言っています。
右下のホワイトボードには川の渡渉方法について説明しています。
写真左端に小さく見えているのがアルフタヴァトン名物のバーです。缶ビールも飲めます。その横の白屋根の建物がレセプションです。写真中央の建物が山小屋利用客用の一般宿泊棟です。
さらに一般宿泊棟の横には団体やグループ使用に対応する宿泊棟があります。写真右の建物にはトイレ(水洗式)、シャワー(温水可)、洗面台(水は飲用可)があります。
同じ並びが同建物裏側にもあります。なお、水洗トイレというだけでもびっくりですが、トイレットペーパーもちゃんと備わっていてビックリです。
シャワーです。有料ですがお湯が出ることにびっくりに加えて、ちゃんと着替え用のスペースがあることにもビックリです。
レセプションで購入したシャワー使用券(500ISK、日本円で約500円)を使用します。矢印の方向でカードリーダーのスロットにカードを差し込んで、ピッと音が鳴ったら温水使用開始です。温水使用可能時間は5分ですので、手短にシャワーを浴びます。(女性は2枚購入しても良いかもしれません)
洗面台です。蛇口から出る水は飲用可です。Hrafntinnusker(フラプティンヌスケル)の山小屋に併設されていた洗面台に比べて立派なものです。
筆者のテントは中央の赤のテント(Hilleberg soulo)です。テント場にも小さな洗面台があります。筆者が訪れた際はトイレ・シャワ―の建物の洗面台の方が綺麗だったため、主にそちらを利用しました。
一個前の写真とこの写真でテント場の広さと山小屋の距離関係は分かっていただけるかと思います。筆者はこの位置に設営しました。
大雨の中でも時折数十分だけ晴れ間が出るときがあります。その時にパチリ。
そうこうしている内にまた大粒の雨が降ってきました。急いでテントに戻ります。
大雨の間は雨粒がテントに当たる音を聞きながらまったり過ごします。こういう時に前室の自由度が高いソウロ(Hilleberg Soulo)が便利です。
一日停滞ですごしたアルフタヴァトンですが、停滞日の夜(写真で夜の9時頃です)には朝からの停滞組に加えてあらたに他からやってきたトレッキング客でテント場は賑わっていました。
今日は終日大雨で結局アルフタヴァトンで一日停滞しました。いつもは歩き始めたら修行のようなトレイルトレッキングになりがちですが、今日は一日中テント内で寝転がったり、時にはシャワーに入ってみたりしてのんびり過ごしてみました。体力はバッチリ回復です。さあ、明日の天気はどうなのか!?
最後に
いかがでしたか?ロングトレイル「Laugavegur(ロイガヴェーグル)」トレッキングの3日目の様子をレポートしました。この3日目は終日大雨で結局アルフタヴァトンで一日停滞となりましたが、山小屋予約の団体ツアートレッキングの人々などは大雨の中強行しているのを見ました。テント泊は特に予約の必要はありませんので、その時の天候次第でペースを自分で決めることができるのが利点です。1日停滞でまったりすると体力も回復します。さあ4日目の天気はどうなるのか!?次のレポートをご期待ください。
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