Leofoto(レオフォト)から「Mr.Qシリーズ」(LQシリーズ)が堂々登場しました。サイズはひと周り小さいながら、Gitzoのマウンテニア三脚に真っ向勝負を挑んでいるかの如く携行性と汎用性を併せ持つこのシリーズ。これからのカーボン三脚の大本命になりそうな予感です。
今回発表されたMr.Qシリーズの脚径28mmのモデル「LQ-284C」と同社の人気雲台「LH-36」のセットについてファーストインプレッションとカタログには載っていない各種寸法等をレポートします。
Leofoto(レオフォト)の「Mr.Qシリーズ」についてこちらのレポートも是非ご覧ください。
今回発表されたMr.Qシリーズの32mm径のモデル「LQ-324C」と同社の人気雲台「LH-40」のセットについてのファーストインプレッション・レビューはこちら。
Leofoto カーボン三脚「Mr.Q LQ-284C + LH-36」レビュー
それでは開封しながらLeofoto カーボン三脚「Mr.Q LQ-284C + LH-36」の紹介をしていきます。
箱から三脚+雲台本体、可動式センターポール、他の同梱品収められた専用バッグを取り出します。
専用バッグの中身をとりだすと上の写真のようになります。すべてきちんと個別に包装されています。三脚本体以外の同梱品は次の写真の様になります。
- 三脚バッグストラップ
- スパイク石突
- 六角レンチ、大小合わせて計4つ
- カラビナ型アクセサリー(六角レンチ機能付き+なんと栓抜きにも使える)
- 取扱説明書
仕様・各種寸法
LQ-324C | LQ-284C | |
脚素材 | 多層カーボンイプ | 多層カーボンパイプ |
ボディ素材 | 超々ジュラルミン | 超々ジュラルミン |
脚径、段数 | 32/28/25/22mm、4段 | 28/25/22/19mm、4段 |
開脚角度 | 85°/55°/23° | 85°/55°/23° |
収納高(雲台無) | 49.3cm | 45.6cm |
最細径を伸ばさない場合の伸長(*1) | 98.5cm | 92.2cm |
伸長(センターポール無・雲台無)(*2) | 130cm | 121.8cm |
伸長(センターポール有・雲台無)(*3) | 134.4cm | 126.1cm |
全伸長(*4) | 約159cm | 約151cm |
耐荷重 | 15kg | 10kg |
重量 | 1.49kg | 1.21kg |
- (*1):非センターポールセンターユニットの場合で雲台無しの高さ
- (*2):非センターポールセンターユニットの場合でかつ雲台無しの高さ
- (*3):センターポールセンターユニットの場合で雲台無しの高さ
- (*4):センターポールをMax伸ばした状態で雲台無しの高さ
- 高さに関しては「地面」から「雲台を載せるプレートまで」の距離を計測
LQ-284C・LQ-324Cは4段三脚でかつ収納高を50cm未満で抑えており携行性に優れています。同社のレンジャーシリーズLS-324CやLS-284Cと同じ収納高となっており持ち運びしやすいサイズになっています。
同社のレンジャーシリーズLS-324C、LS-284Cはネジ式取り付け型のセンターポールですが、今回のLQ-284C・LQ-324Cは可動式センターポール(同商品に付属)をセンターユニット交換で常に取り付けておくことが可能です。
この可動式センターポールのおかげでセンターポールをMAX伸ばした状態で約151cmの全伸長を出すことが出来ています。
フルサイズミラーレスと一般的な広角・望遠レンズならば最細径が19mmもあれば十分に安定して使用できます。
ホールディングサイズ(収納高)・寸法
非センターポールのセンターユニット装着時で雲台なしの場合、上の写真の様になります。この時の収納高は約46cmです。
実際に展開した際のサイズ・寸法
ではセットアップしてみます。
左の写真が最も使用される23°開脚でどの脚も伸展しない状態です。占有スペースは一辺が33cmの正三角形になります。この時の地上高が雲台の無い状態で42.8cmです。右の写真は1段脚を伸展させた状態(25mmの脚を伸展させた状態)です。この状態の占有スペースは1辺が50cmの正三角形になります。この時の地上高が雲台の無い状態で66cmです。
左の写真がさらに1段伸展させた状態(25mmと22mmの脚を伸展させた状態)です。この状態で占有スペースは一辺が69cmの正三角形になります。この時の地上高が雲台の無い状態で92.2cmです。
右の写真がさらにもう一段伸展させた状態(25mm、22mm、19mmの脚を伸展させた状態)です。この状態で占有スペースは一辺が89cmの正三角形になります。この時の地上高が雲台の無い状態で121.4cmです。
ボディ 脚部分
開脚機構・脚の伸展・固定機構に関しては同社のレンジャーシリーズと同じです。Leofotoのツイストロックはロックを1/4回転するだけで固定・解除が可能です。Gitzoのマウンテニア三脚に備わるGロックウルトラよりも少ない回転・軽い力で扱えるので個人的にはLeofotoの方が好みです。
Leofotoのツイストロック等、レンジャーシリーズと同様の機構についての説明は以前のレポートを是非ご覧ください。
ボディ 架台部分
ボディの架台部分にははアルミニウム合金の中でも強度に優れた”超々ジュラルミン”が使用されています。
超々ジュラルミンとは‥
アルミニウム合金の一種でJIS規格でA7075と呼ばれている合金です。亜鉛5.5 %、マグネシウム2.5 %、銅1.6 %の割合になっており、加工硬化によって高い引っ張り強度と耐圧力性を持つ金属です。
なお、上の写真で見えている側にはUNC1/4(小ネジ)のネジ穴がありますので、様々なアクセサリーを取り付けることができます。
センターポールではない方のセンターユニットを装着時は上のようになります。このユニットの三脚との接続ネジはUNC3/8(太ネジ)になっています。
センターユニットをセンターポールに入れ替えると上の写真のようになります。架台部上面から約4.7cm高くなります。
センターポールの雲台を載せるプレートの直径は約4.8cmです。ネジを裏表入れ替えることで、UNC3/8(太ネジ)・UNC1/4(小ネジ)どちらにも対応可能になります。ネジ穴の異なる雲台を持っている人には便利な仕組みです。ネジ側の六角部分の存在によって固定はしっかりしています。
ボディ架台部分側面にはUNC1/4(小ネジ)のネジ穴だけでなく、上の写真のようにUNC3/8(太ネジ)のネジ穴があります。これも様々なアクセサリーを取付可能です。
素早く交換が可能なセンターユニット
ロックレバーを回して架台部分の緩めと締めを行います。このロックレバーの回転が非常にスムーズであることがポイントです。指一本の側面を当てるだけで非常にスムーズに回転します。ネジの精度が高いことはストレスなく使用できることにつながります。
少し緩めるだけで後はセキュリティーボタン(セーフティロックボタン)を押すと、センターユニットは簡単に外れます。この機構がセンターユニット交換時の落下事故防止につながっています。
なお、センターユニットを取り外すと上の写真のようになります。
センターユニット・可動式センターポール
センターポールではない方のセンターユニットは上のような形状をしています。取り外し可能なエンドフックを備えています。このエンドフックはセンターポールの方に取り付けることが可能です。
センターポールのセンターユニットは上のような形状をしています。カーボン部分は約25cmです。
筆者が個人的にこのMr.Qシリーズの真骨頂はこの可動式センターポールの動きのスムーズさと思っています。使用されているカーボンの素材・表面の仕上げの違いだと思いますが、Gitzoのマウンテニア三脚よりも格段にこの可動部がスムーズに動きます。
センターポールの固定レバーも軽く少し回転させるだけで固定と開放が可能になっていて精度が高くストレスなく使用できます。
雲台とのバランス
Leofotoの雲台「LH-36」とちょうど良いバランスになっています。なお、LH-36の底面の直径は約5.2cm、高さは約7.2cm(底面からリリースプレート取り付け部までの高さ)です。
専用バッグ
レンジャーシリーズよりさらにクオリティが高くなりました。クッション性はもちろんのこと、表面の生地に撥水生地を使用したこと、天面と底面がナイロン製になっていることが特徴です。外寸は縦約11.7cm×横約61cm×高さ約11.5cmです。
内部にポケットを備えており、センターポールを収納することができます。バッグの内寸は縦約9.5cm×横約60cm×高さ約10cmです。
LQ-284Cの専用バッグとLQ-324Cの専用バッグは同じではありません。三脚自体がコンパクトになる分、LQ-284Cの専用バッグの方がコンパクトになっています。
LQ-284C+LH-36のセット専用のバッグですので上のようにLH-36との組み合わせでジャストフィットします。(適度な余裕があります)
どのサイドがからも取り出せるようにダブルファスナーが採用されています。ファスナー取っ手についている持ち手のループストラップがまた非常に便利です。
天面と底面がナイロン仕様になっていて耐久性・防水性が上がっています。
雲台 LH-36
以前からLeofoto雲台の中でも人気のLH-36です。本製品LQ-284Cなど脚径28mm径あたりのレオフォト三脚にはベストバランスと思います。それより小型の三脚には「頭でっかち」でバランスが少し悪くなる可能性があります。セットで付属するLH-36にはアルカスイス対応のクイックリリースプレート(38mm×70mm×10mm、同社製品QP-50)が付いてきます。
- ボール径:36mm
- ベース径:約5.2cm
- 全高:約7.2cm
- 耐荷重:18kg
- 重量:約430g
ボール固定・解除を行うノブは大きく、レバー式のものよりこのノブ式の方が個人的には格段に使いやすいと感じています。
ベース径は約5.2cm、底面のネジ穴は「UNC3/8(太ネジ)」です。ボール部分・各ノブの動きはスムーズで高精度であることを感じます。
使い勝手が良く高性能な雲台のLH-36ですが、それよりワンサイズ大きな同社のLH-40も使いやすい雲台です。LH-40についてはこちら。
総評
- カーボン三脚・この性能でこの値段というコストパフォーマンス
- レンジャーシリーズ同様のコンパクトな収納高で携行性良し
- レンジャーシリーズ同様、剛性に心配なし
- サラっとした乾いた触感のカーボンの質感・仕上げ
- 日本限定のカーボン柄は質感が高く素晴らしいが、好みが分かれるか?
- ネジ・ノブ・レバー類の精度が高くスムーズでノンストレス
- 取り外し可能な可動式センターポール、さらにスムーズに可動することがポイント
- 秀逸の出来のバッグ
- セットのLH-36は十分良い出来の雲台(固定力に心配なし)
収納高が抑えられていて4段ですので全高が比較的低くなるのが一般的ですが、本シリーズは可動式のセンターポールを常に備え付けて携行できるので全伸長は結構な高さになります。レンジャーシリーズのネジ式取り付けのセンターポールよりも便利です。
LH-36単品での販売価格は27500円、「三脚単体」と「三脚+LH-36セット」の価格差は17600円ですので、LH-36を持っていない人は「三脚+LH-36セット」の購入がおススメ。下で最新価格をチェック。
Leofoto(レオフォト)「Mr.Qシリーズ」(LQシリーズ)をどこで買う?
Leofoto製品の日本国内の正規代理店は「株式会社ワイドトレード」です。
ワイドトレード社Leofoto製品販売ページ最新価格を見ることができます。
→Mr.Qシリーズ 4段 脚径28mm 「LQ-284C」の最新価格を見てみる
→Mr.Qシリーズ 4段 脚径28mm 「LQ-284C + LH-36」の最新価格を見てみる
今回紹介したLQ-284Cより脚径が一回り大きい(32mm)LQ-324Cはこちら。
→Mr.Qシリーズ 4段 脚径32mm 「LQ-324C」の最新価格を見てみる
→Mr.Qシリーズ 4段 脚径32mm +雲台「LQ-324C + LH-40」の最新価格を見てみる
最新価格情報
以下のメジャーなカメラ用品ネット通販サイトでも購入が可能です。大手店ならではの値引きが展開されていてお得な値段になっています。お得に購入するならチェック必須です。
LQ-284C
LQ-284C+LH-36
LQ-324C
LQ-324C+LH-40
最後に
Leofoto(レオフォト)のカーボン三脚に新シリーズ登場!それが新フラッグシップとなる「Mr.Qシリーズ」です。今回は、脚径28mmのモデル「LQ-284C」と同社の人気雲台「LH-36」のセットについてファーストインプレッションと各種データをレポートしました。
Leofoto(レオフォト)の「Mr.Qシリーズ」についてこちらのレポートも是非ご覧ください。
Mr.Qシリーズの32mm径のモデル「LQ-324C」と同社の人気雲台「LH-40」のセットについてのファーストインプレッション・レビューはこちら。
Leofoto雲台の質・価格・使い勝手のバランスの良さを以下でレポートしていますので是非ご覧ください。
Leofoto(レオフォト) 三脚・レンジャーシリーズ(LS-325C)の質・価格・使い勝手の良さを以下でレポートしていますので是非ご覧ください。
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