夏も冬もラップランドを楽しむ上で要(かなめ)となる場所、それがスウェーデンのキルナです。夏秋はクングスレーデンの重要ポイントである「ニッカルオクタ」へアクセスするために、冬春はオーロラ観察、アビスコやアイスホテルにアクセスするために必ずと言っていいほど利用するキルナ空港・キルナ駅があり、乗り継ぎの関係で宿泊する可能性も高い場所です。
そんな重要な場所のキルナですが、街自体は大きくなくホテルの数も多くはありません。
そこで今回、
・自炊するためのキッチンを備えており、スーパに近い
・冬、光害の少ないオーロラ観察スポットに徒歩ですぐ行ける
という優れた特徴をもった宿泊施設「STF Malmfältens Folkhögskola (STF マルムフェルテンス フォルキョグスコラ)」(別名、STFキルナ)を紹介したいと思います。
STF Kiruna:Expedia(エクスペディア)での紹介はこちら
STF Kiruna:Booking.com(ブッキングドットコム)での紹介はこちら
なお、キルナの他のホテルを含めて以下にまとめていますので、こちらもご覧ください。
STFについて
STFはSvenska Turistföreningen (英訳:Swedish tourist association)の略です。スウェーデン独自のユースホステル的なニュアンスで捉えて良いと思います。STFの宿泊施設はスウェーデン全土に数多くあり、STFの施設全般に一定のクオリティが保たれていて、しかも低価格で提供されています。一人旅はもちろん仲間や家族との旅でも活用できる素晴らしい施設ばかりです。ドミトリ-のホステルに加え、個室のホテル部分を持つ施設も多く、清潔に整った共用キッチンを使っての自炊を楽しむことができます。
そこでキルナにあるSTF宿泊施設がSTF Malmfältens Folkhögskola (STF マルムフェルテンス フォルキョグスコラ)です。別名「STF Kiruna(STF キルナ)」とも呼ばれます。
STF Malmfaltens Folkhogskola (STF マルムフェルテンス フォルキョグスコーラ)
「Folkhogskola」は「市民の文化教室」的なニュアンスです。スウェーデン内に複数あります。年齢・バックグラウンドにかかわらず、誰でも利用できる絵画・写真・文学・語学・その他文化的活動(参加は有料)の学び舎としての役割があります。「STF Malmfaltens Folkhogskola」はそれに隣接する敷地内で「STF(Swedish Tourist Association)」が営む宿泊施設です。
STF Kiruna:Expedia(エクスペディア)での紹介はこちら
STF Kiruna:Booking.com(ブッキングドットコム)での紹介はこちら
アクセス
オレンジのピン:STF Malmfaltens Folkhogskola (STF Kiruna)
紫色のピン:OK-Parken
グリーンのピン:スーパーマーケット(ICA、Coop)
ブルーのピン:キルナバスステーション、キルナ駅(列車駅)
キルナバスステーションからは徒歩15分です。「STFキルナ」と「キャンプリパン」はキルナ街の中でも最も北の端にありますので、街中央から徒歩でいける最も遠い宿泊施設になります。
また、キルナ空港から有料シャトルバスを利用してキルナの街に到着した場合は、終点の「OK-parken」(上の地図紫色のピン)で下車し、そこから徒歩8分程度になります。
なお、最寄りのスーパーはICAスーパー(Östlunds Snabbköp ICA Nära)になります(冬は徒歩10分)。
その他キルナの観光スポット・食事の穴場・スーパーマーケットの場所については以下にまとめていますので、ご覧ください。
受付棟
一階に受付、プレイルーム(ビリヤード台等)があります。入口にはレイトチェックインの宿泊客のためにキーボックスがあります。
入口入ってすぐにあるレイトチェックイン用のキーボックスです。例えば冬は19時で受付は閉まってしまいます(無人になります)。チェックインがそれ以降になる場合は当日19時前にメールでキーボックスの番号と4桁のパスコードが送られてきます。
入口はいってキーボックスを過ぎると受付です。建物は質素なつくりでゴージャスとは無縁の雰囲気ですが、個人的にはこれぐらいの方が落ち着けて好みです。
受付の向かいにあるプレイルームスペースです。コーヒーの自動販売機もあります。
個室(シャワー・トイレ付)棟 (=hotel棟)
「離れ」の複数の一戸建てになります。各一戸建ての中に共用キッチン、共用リビング、複数の個室(それぞれにシャワー・トイレ付き)があります。
一戸建ての離れのそれぞれに共用リビングがあります。
共用リビングの奥に共用キッチンがあります。冷蔵庫・オーブン・電子レンジ・コンロ・鍋・フライパン・食器類が使用できます。
シングルルームです。シンプルです。一人旅ならこれで十分です。シャワー・トイレ付の個室にはヘアードライヤーも備えつけられています。
個室(トイレ付・シャワーは共用)棟
また別の「離れ」の建物になります。各個室にはトイレと洗面所はついています。各個室にシャワーがない以外は部屋内容は先ほどの個室とほとんど同じです。一階に共用キッチン、共用リビング、地下に共用キッチン、共用リビング、共用シャワー、共用サウナがあります。地下のキッチンは1階のものにくらべ広く大きいです。
一階にある共用リビングです。
一階の共用リビングの奥にある共用キッチンです。冷蔵庫・オーブン・電子レンジ・コンロ・鍋・フライパン・食器類が使用できます。
地下の共用キッチン・共用リビングは1階のものにくらべ広く大きいです。コンロも電子レンジ数も一階の2倍あります。冷蔵庫も計3台あります。
共用シャワーは地下にあります。水勢も問題ないです。シャワー後の足ふきタオルを忘れずに。(ビーチサンダルもあると便利かもしれません)
スカンジナビアのホテル定番のサウナです。気軽に手軽に楽しめます。
レストラン部分
受付棟の2階がレストラン部分です。かなり広くテーブル数・座席数とも余裕があります。どこのSTFでも共通のルールとして使用した後の食器はセルフで洗い場前のスペースに返却、食事が終わったらテーブルを綺麗しておくことがあります。
全てにおいてスペースが広いため見た目はとても地味ですが、4種類のパンと5種類の「クナッケ(スウェーデン名物です)」があります。
ハム・チーズ・野菜・果物も広いスペースに少しずつ置いてありますので、見た目は地味です。普段からニシンの酢漬けやサーモンなどスウェーデン料理を食べていると朝食はこれぐらいで不満はありません。ゴージャスなビュッフェの朝食を食べたいなら他のホテルに宿泊しましょう。
ジャムとシリアル・ヨーグルトの種類は豊富です。自由に注げるオレンジジュースとコーヒーも完備しています。
最後に
いかがでしたか?今回は、夏も冬もラップランドの要の場所キルナのSTF、「STF Malmfältens Folkhögskola (STF マルムフェルテンス フォルキョグスコラ)、別名「STF Kiruna(STF キルナ)」を紹介しました。一般的に「ホテル」と言われる他の宿泊施設と比べると質素でシンプルな設備の宿泊施設ですが、その分宿泊費は約半分におさえられています。大きなメリットは値段とクオリティのバランス、自炊できる共用キッチン、施設の裏で光害少なくオーロラを観察することができることの3点です。あえてデメリットをいうとキルナバスステーションから徒歩15分という点でしょうか。寒い中歩くことに楽しさを見いだせない、海外のホテルなら常にゴージャスさが欲しい、という人にはこの施設を勧めません。逆に、価値観の合うカップル、友達同士、アクティブな家族連れにとってはバッチリ!の宿泊施設だと思います。キルナのホテル探しの際にはぜひこのSTFも検討してみてくださいね!
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