トレイルトレッキングに常に携行しているManfrotto(マンフロット)の「Elementトラベル三脚スモール」。購入時に多くの人が疑問に思う点で、従来のクイックリリースシステムRC2と、アルカスイス互換についての件を同社製のBefree Advancedと比較しながら今回考察してレポートします。
トレッキングでのカメラの持ち運びはこれが決め手となるか?!以下レポートしていますので是非ご覧ください。
【疑問に答える!その①】ElementとBe free Advancedの携行バッグのサイズ比較!
軽くてコンパクトで丈夫、耐荷重・全高という条件をクリアするトラベル三脚の中で双璧をなす「マンフロットElementトラベル三脚スモール」と「マンフロット Be free Advanced」ですが、両者には携行バッグの時点で大きさ的に結構差があります。
では見てみましょう。
マンフロットBe freeの携行バッグの長さは43cm、Elementスモールの携行バッグの長さは33cmと、長さで約10cmの差があります。この10cmは大型バックパックに寝かせて入れる際に、短辺に沿って入れることができるか・できないかの差にもなりますので、人によっては結構大きな差になるかもしれません。筆者の場合は上記理由でトレッキングの際はElementスモールを常用しています。Befreeはその頑丈さからオーロラ撮影に主に使用しているという結果になっています。
マンフロットElementトラベル三脚スモールについては、こちらに詳しくまとめていますので是非ご覧ください。
マンフロットBefree advancedについては、こちらに詳しくまとめていますので是非ご覧ください。
【疑問に答える!その②】Element・Befree advanced、両者のクイックリリースプレートシステムについて!
マンフロットElementトラベル三脚スモールのクイックリリースプレートシステム
まずマンフロットElementトラベル三脚スモールのクイックリリースプレートシステムについて説明していきましょう。
まずはプレート台から
雲台にはお馴染みのアルカスイスタイプのシステムが装備されています。アルカスイスタイプの固定にのみ対応します。
プレート台のネジを締めている状態です。
プレート台のネジを開けていくと、写真のように台の幅が広がります。
次に、カメラに装着する方のプレートです。
マンフロットElementを購入すると付属しているのが、このプレートです。アルカスイスタイプのみに対応するプレートになります。
そのプレートの裏面はこのようになっています。
このプレートとElementの雲台に装備されているプレート台の噛み合わせはこのようになります。お馴染みのアルカスイスタイプのシステムそのものになります。
ちなみにプレートの向きを変えるとプレート台のネジを目いっぱい開けても挿入することはできません。
さらに寸法も示しておきます。上の写真でいうところの左右から挟まれる感じでプレート台に固定されます。
さらに縦の寸法も示しておきます。結果、縦も横も4cmということがわかりますね。
Befree advancedのクイックリリースプレートシステム
次にBefree advancedのクイックリリースプレートシステムについて説明していきましょう。
まずはプレート台から
Befree advancedのプレート台は、これもお馴染みの従来からのマンフロットのシステム「Manfrotto RC2」です。
プレートを取り付けるときは上の写真のように、左手の親指と人差し指で挟んでレバーをまわします。
レバーを回すと上の写真のようになります。
次に、カメラに装着する方のプレートです。
マンフロットBefree Advancedを購入すると付属しているのが、このプレートです。このプレートの興味深い点はマンフロットRC2システムにもアルカスイスタイプの固定台にも対応していることです。
そのプレートの裏面はこのようになっています。
マンフロットRC2システムには写真に示す向きでプレートとプレート台をはめ込みます。
左手の親指と人差し指でレバーと挟んでプレートをはめ込んで固定します。
上の写真のようにプレートが固定されます。
ちなみにプレートの向きを変えるとプレート台とかみ合うことはなく、ブカブカで固定できません。
プレートの向きを変えてはめ込んだ際の横から見た写真です。このような感じで固定できません。
さらに寸法も示しておきます。マンフロットRC2システムでは上の写真でいうところの上下から挟まれる感じでプレート台に固定されます。
ちなみにアルカスイスタイプの固定台には左右から挟まれる感じでプレート台に固定されます(後述)。
さらに縦の寸法も示しておきます。結果、縦は4cm、横は5.2cmということがわかりますね。
【疑問に答える!その③】Element・Befree advanced、アルカスイス・RC2の組み合わせについてもっと知りたい!
Elementに付属のアルカスイスプレートはBefree Advancedのプレート台に装着できるの?
Elementに付属のアルカスイスプレートをBefree Advancedにはめ込んでみたら上の写真のようになります。結論から言うとこの組み合わせはガバガバで固定できません。
横からみるとこのように寸法的に不足しています。
縦も横も寸法的に不足していて、結果この組み合わせは固定できない、ということになります。
ちなみに、プレートの向きを90度変えてみたら・・、レバーで開けても今度ははめ込むこともできません。
Befree Advanced付属のプレートはElementのプレート台に装着できるの?
Befree Advancedに付属のプレートをElementのプレート台にはめ込んでみたら上の写真のようになります。結論から言うとこの組み合わせは、バッチリ装着できます。
ちなみにプレートの向きを90度変えてみたら・・・、ネジを全開にしてもはめ込むことはできません。
【疑問に答える!その④】Element・Befree advanced、アルカスイス・RC2、一個のプレートで欲張りに使いたい!
Element・Befree advanced、アルカスイス・RC2、一個のプレートで欲張りに使いたい!というケースへの究極の解答はこれです。Peak design社の「dual plate」です。
カメラと接触する部分はカメラを傷つけないように工夫されています。
このプレートをカメラに装着しておけば、アルカスイスタイプの固定台にもマンフロットRC2の固定台にもはめ込み固定が可能です。
上の写真は、6D Mark2に取り付けた様子になります。サイズ感などの参考になればと思います。
上の写真でいうところの、左右方向でアルカスイスタイプの固定台との固定、上下方向でRC2タイプの固定台との固定になります。
Dual plateとElement(アルカスイスタイプの固定台)とのはめ込みはこんな感じ!
アルカスイスタイプの固定台(上の写真はElement)との固定は上の写真のようになります。
ネジを開けた状態から、ネジを締めて固定していきます。
ネジを締めたらガッチリ固定されます。筆者はPeak design社のウルトラライトカメラストラップのleashを常用していますのでアダプター(アンカーリンクス)をDual plateに括り付けていますがそれでも問題なくガッチリ固定されます。
筆者の場合、各カメラにはピークデザイン(PD、Peak Design)社の「デュアルプレート(マンフロットRC2とアルカスイス両対応)」を装着しています。
さらに各カメラにはピークデザイン(PD、Peak Design)社の「ウルトラライトカメラストラップ「Leash」」を装着しています。
上記Peak design社のストラップのアダプター(アンカーリンクス)はこちらになります。
Dual plateとBefree Advanced(RC2タイプの固定台)とのはめ込みはこんな感じ!
RC2タイプの固定台(写真はbefree Advanced)との固定を示します。
左右を挟むアルカスイスタイプの固定台と違って、RC2タイプの固定台ではDual plateの前後を挟む感じになります。
Dual plateをカメラに装着しておけば、どちらのタイプの固定台に装着するときもplateをネジで回転調整する必要がなく便利です。
筆者はPeak design社のウルトラライトカメラストラップのleashを常用していますのでアダプター(アンカーリンクス)をDual plateに括り付けていますがそれでも問題なくガッチリ固定されます。
Dual plateの寸法を知りたい!
Dual plateの縦の寸法は4cmになります。
Dual plateの横の寸法は5.2cmになります。
筆者が常用するPeak Design社の周辺機器のまとめ
各カメラにはピークデザイン(PD、Peak Design)社の「デュアルプレート(マンフロットRC2とアルカスイス両対応)」を装着しています。
さらに各カメラにはピークデザイン(PD、Peak Design)社の「ウルトラライトカメラストラップ「Leash」」を装着しています。
上記Peak design社のストラップのアダプター(アンカーリンクス)はこちらになります。
マンフロットトラベル三脚シリーズのラインナップ!
マンフロットの数ある三脚の中でも、主にトラベル三脚として認知されている三脚は軽量・コンパクトがウリです。
現在のトラベル三脚としてメジャーな物のそれぞれのスペックを比較すると下の表のようになります。
befree advancedに何も不便・不満を感じていなかった筆者ですが、2018年夏のTMB1周やHauterouteのロングトレイルトレッキングをするにあたっては、ザックによりコンパクトに入ること、軽量ものが必要になるという背景がありました。
もちろん、オーロラ撮影ならばbefree advancedをもっていくと思いますが、実際使用してみたところ、夏山では超望遠レンズを使用しない限りはelement smallですべてを問題なくカバーしてくれています。
結果、筆者にとってはいつでもサッとザックにいれて持っていくトラベル三脚が「マンフロットElementトラベル三脚スモール」になりました。
トレッキングでのカメラの持ち運びはこれが決め手となるか?!以下レポートしていますので是非ご覧ください。
最後に
トレイルトレッキングに常に携行しているManfrotto(マンフロット)の「Elementトラベル三脚スモール」。購入時に多くの人が疑問に思う点で、従来のクイックリリースシステムRC2と、アルカスイス互換についての件を同社製のBefree Advancedと比較しながら今回考察してレポートしました。マンフロットElementを購入すると付属しているプレートがアルカスイスタイプの固定台にのみに対応するプレートということに注意が必要なことがポイントです。
そしてRC2タイプの固定台、アルカスイスタイプの固定台にも両方対応する便利なPeak design社の「Dual plate」を装着することでより便利になることもポイントです。
どちらも間違いのないトラベル三脚ですが、少なからず両者間には差がありますのでそれらを活かした使用ができればより便利で快適な撮影が行えると思います。トラベル三脚選びの際に本サイトが参考になれば幸いです。
マンフロットElementトラベル三脚スモールについては、こちらに詳しくまとめていますので是非ご覧ください。
マンフロットBefree advancedについては、こちらに詳しくまとめていますので是非ご覧ください。
今回取り上げたElementトラベル三脚より大きく価格帯が上がりますが質・値段のバランス・コストパフォーマンスが良く、格納高45㎝程度で脚径32~36mm、丈夫で持ち運びができるカーボン三脚のLeofoto(レオフォト)の今後の推移も要注目です。
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