とうとうここまでやってきました。ヨーロッパ最北端の岬、ノールカップ (Nordkapp)。もちろんここノールカップも天気さえよければ高確率でオーロラを観察できるノルウェー最北部のFinmarkエリアに属します。夏は一日中太陽が沈まない真夜中の太陽が見れる観光地として多くの人が訪れますが、冬の夜となると話は全く別です。冬のノールカップへはまずアクセスが限られます。昼も夜もブルドーザー型のトラックを先頭に後続の車が隊列を組んで現地へ向かう方法しかありません。そして夜にノールカップに向かう人は、1日に20人もいません。今回この超マニアックな冬の夜のノールカップへ行ってみました。本レポートではその時のオーロラの写真と、今回の撮影環境について取り上げます。
オーロラの撮影方法については以下に詳しくまとめていますので是非ご覧ください。
オーロラ撮影時の服装・持ち物については以下にまとめていますので是非ご覧ください。
Nordkapp (ノールカップ)について
上の地図の中でオレンジのピンの位置が「ノールカップ」です。ノルウェーの最北端の岬でもあり、ヨーロッパ最北端の岬でもあります(厳密にはスヴァ―ルバル諸島がありますが、今回は大陸的な意味でヨーロッパ最北端の岬と言わせていただきます。さらに、同じマーゲロイ島のなかでも実は最北はノールカップより約1.45km北のクニフシェロッデン(Knivskjellodden)ですが、まあこれも良しとしておきます。
冬の夜のノールカップへのアクセス
まず「ホニングスボーグ」に来ることがファーストステップ
ホニングスボーグがノールカップに向かうためのベースになります。最寄りの空港は「ホニングスボーグ空港」です。国際ハブ空港からのアクセスならばオスロ空港→トロムソ空港→ホニングスボーグ空港などの方法がメジャーです。
ホニングスボーグへのアクセスについて以下にまとめていますのでご覧ください。
ホニングスボーグのホテル・観光・食事・スーパーについて以下にまとめていますのでどうぞご覧ください。
次のステップ ノールカップへ向かう隊列に参加する!
冬のノールカップは隊列を組んで往復する方法しか許可されていません。(個人で行くと事故を起こしたり車道から転落した場合、気候と土地的に確実に死亡事故になるためです。)
<冬のノールカップ昼の部は以下>
・ノールカップ行きの隊列 11時(個人)、12時(フッティルーテン、公共バス)
・ノールカップから帰りの隊列 13時、13時45分
<冬のノールカップ夜の部は以下>
・ノールカップ行きの隊列 19時30分
・ノールカップから帰りの隊列 21時45分
隊列開始場所からノールカップまで30分はかかりますので、ノールカップの実質滞在時間は90分程度です。
ノールカップ隊列に参加するための条件として、十分燃料があること、万が一の際の備えがあること等、その他の諸々の注意があります。詳しくはこちらをご覧ください(Winter driving to North Cape)。
冬のノールカップへのアクセスに関しては以下にまとめていますのでどうぞご覧ください。
ノールカップでオーロラを見るには
(f2.8、無限遠フォーカス、SS10秒、ISO400、半月、近くに街灯あり)
実質この2択です。
②ホニングスボーグ発のアクティビティツアーを利用してノールカップに行く
③自分でレンタカーを借りて隊列に参加してノールカップに行く
Nordkapp公式ページで冬の夜のノールカップに行くアクティビティが紹介されています。
今回筆者が参加したアクティビティはこちらです。
Arctic Guide Serviceが提供するアクティビティーで、運転手1人、ガイド1人が同行します。この夜参加したのは3人、ワンボックスカー1台で催行となりました。このほかにも冬の夜のノールカップに行くアクティビティはありますのでNordkapp公式ページをご覧ください。
ノールカップ オーロラ撮影レポート 2018
(f2.8、無限遠フォーカス、SS4秒、ISO400、半月)
今回のカメラ・レンズ・三脚
カメラ:OLYMPUS OM-D E-M10 Mark II
レンズ:LAOWA Laowa 7.5mm f/2 MFT
三脚:Manfrotto Befree Advanced 旅行用三脚
現像:Adobe Photoshop Lightroom Classic CC
今回も「軽量・コンパクト・お値打ち価格」での「OM-D E-M10 Mark II」と「Laowa 7.5mm f/2 MFT」の組み合わせでのオーロラ撮影です。今年は決してハイクラスではないこの組み合わせでどこまでいけるか攻める方針です。
すべての写真において「手振れ補正OFF」、「セルフタイマー2秒」、「無限遠フォーカス」、「ノイズリダクションなし」としました。
撮影後のRAWファイルの現像でおススメはLightroomとPhotoshopが使用できるお得な以下のプランです。
Lightroomのみのプランは以下になります。
オーロラ・天候条件
Kp値:3、観測値気温:-16℃、半月、街灯あり。
ノールカップ到着してからしばらくは曇りの夜空で、オーロラを見ることができませんでした。ノールカップの施設内にある売店(夜も営業)や、レストランスペース(夜は営業なし)で休憩したのちに外に出てみるとちょうどオーロラが見え始めました。空に20~30%雲はあるものの、切れ間からオーロラが見えるため三脚をセットアップして、それ以降は外でスタンバイすることにしました。
写真紹介
お待たせしました。ここからは実際の写真を紹介していきます。
(f2.8、無限遠フォーカス、SS4秒、ISO400、半月)
先程まで充満していた雲が晴れてきました。期待して写真を撮ってみましたが、この時点ではオーロラが見えていません。モニュメントの奥にあるフェンスの先はバレンツ海で、その先残るはスヴァ―ルバル諸島と北極です。
(f2.8、無限遠フォーカス、SS10秒、ISO400、半月)
たまたまスタンバイしていた場所で、モニュメントの背後にオーロラが出現しはじめました。結構動きのあるオーロラでしたので、今から考えるとISO800 、SS6秒でもよかったかもしれません。
(f2.8、無限遠フォーカス、SS10秒、ISO400、半月)
出始めたオーロラがだんだん大きくなってきました。この日ノールカップに来ていた人は筆者を含め15人程度でしたが、みんな近くで同じ方向を向いてカメラ・三脚をセットアップし始めます。
(f2.8、無限遠フォーカス、SS10秒、ISO400、半月)
折角オーロラが大きくなってきているのに、雲も現れました。
(f2.8、無限遠フォーカス、SS10秒、ISO400、半月)
しばらくするとオーロラは大きく広がり、雲も少し濃くなってきました。隣のグループが交互にモニュメントと一緒に写真撮影しています。
(f2.8、無限遠フォーカス、SS10秒、ISO400、半月)
隣にいたドイツ人のグループの一人が服を脱ぎ始め、半袖半ズボンでモニュメントに近寄ります。
(f2.8、無限遠フォーカス、SS10秒、ISO400、半月)
半袖半ズボンの彼は陽気にポーズを決めていました。ちなみに気温は-18℃でした。
オーロラタイムラプス動画
今回のノールカップでのオーロラをタイムラプス動画にしていますので、よろしければ以下をお楽しみください。
最後に
いかがでしたか?
以上、本年(2018年)2月のヨーロッパ最北端の岬 ノールカップでのオーロラ撮影をレポートしました。ノールカップに到着してからしばらくは曇天でオーロラを半ばあきらめましたが、その後運よく雲が晴れてオーロラを捉えることができました。さらにノールカップの建物は夜の隊列の訪問者がいる間はopenしていて、無料のコーヒーも用意されていたりと居心地の良い場所でした。冬のノールカップに行く筆者のようなマニアックな人には夜のノールカップおススメです!是非、本ページを参考にしてみてくださいね。
今回参加したアクティビティーはノールカップでのオーロラ撮影の後に、さらに同じマーゲロイ島の違う場所にも行ってオーロラを撮影する機会がありました。その様子を以下にまとめていますのでこちらもご覧ください。
オーロラの撮影方法については以下に詳しくまとめていますので是非ご覧ください。
オーロラ撮影時の服装・持ち物については以下にまとめていますので是非ご覧ください。
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