オーロラカメラ関係

オーロラ撮影旅行のカメラ・レンズ・機材 どれがいい? 今年ならこれだ!【2021年版】

新型コロナウイルスの影響で2020年~2021年にかけての冬シーズンは海外旅行はおろか国内旅行も控えることになり、人々の旅行のプランは今までと全く変わってしまいました。そしてコロナ明けと言われる時期が来ることを願って、今の内に行きたいところをプランニングしている方も多いと思います。

北欧でのオーロラ撮影情報を多く収めている本サイトでは、個人でのオーロラ撮影旅行の持ち物の中でもカメラ・レンズ・機材についてのご質問もしばしばいただいており、その都度個別に筆者個人の出来る範囲でお答えしています。

筆者も2020年・2021年はオーロラ撮影に行くことが出来ていません。ですので今回は「オーロラ撮影旅行に持っていくカメラ・機材 どれがいい?に答える!今年ならこれだ!」と題して筆者の独断で紹介していきます。

2022年版はこちらをご覧ください。↓

オーロラ撮影 カメラとレンズの組み合わせ ポイント!

【ポイント】

1.暗い場所で光を取り込む ⇒ センサーサイズが大きく、画素数が少ないカメラが有利(撮影素子1個あたりの光のとりこみが多くなるため)。

2.頭上の空一面に出現するなど、一度に広い視野を撮影することがある ⇒ 超広角(35mmで換算24mm以下の画角)のレンズが有利

3. シャッター時間を短くすることでカーテン状のオーロラを綺麗に出せることがある ⇒より光を取り込める明るいレンズ(f値の小さいレンズ)が有利

4.-30~-20℃の極寒の中ではバッテリーがすぐ0になる ⇒ 予備バッテリーは2個は必要

オーロラ撮影のカメラとレンズなら【Nikon Z編】

カメラ:Nikon Z6Ⅱ または Z6 

Nikonのフルサイズミラーレスです。有効画素数2450万画素です。Z6Ⅱはダブルスロットになったこと以外にも細かい改善が色々施されています。

構えた時に左肩にある撮影モードダイヤルがあるとオーロラ撮影では便利です。ユーザーセッティングモード(U1、U2、U3)でオーロラ用に撮影モード、絞り値、シャッタースピード等をあらかじめセットしておくと現地で素早く撮影開始できて便利です。

レンズ:NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S

Nikon Zシリーズの大三元の一つ、素晴らしい描写を誇る超広角ズームレンズです。今までのレンズと違いフィルターも装着可能です。他に比べて大きさ・重さ・金額もUPしますが、それに見合う価値のあるレンズです。

レンズ:NIKKOR Z 20mm f/1.8 S

オーロラ撮影においては単焦点のシンプルさが個人的に非常に好みです。カメラ・レンズ・三脚すべてに言えることですが、極寒の中でも作りがシンプルな方が故障しにくくおススメです。35mm換算で20mmの画角でも十分オーロラを撮影するにはベストといえます。現地のガイドが持っているレンズの焦点距離も20mmが非常に多く、オーロラに加えて人物を入れて撮る場合はこれぐらいが良いようです。

バッテリー:EN-EL15c

Nikon Zシリーズ用のバッテリーです。現地で三脚に立てながら最低1回はバッテリー交換が必要になります。暗闇でもサッと交換バッテリーを取り出せるようにインナーウェアのポケット等にいれておくのがおススメです。

オーロラ撮影 カメラとレンズなら【Panasonic編】

カメラ:Panasonic Lumix S1 または S5

Panasonicのフルサイズミラーレスです。有効画素数2420万画素です。ボディサイズが他に比べるとやや大きいですが、オーロラ撮影では三脚に載せて撮影するので特に問題になりません。

構えた時に左肩にある撮影モードダイヤルがあるとオーロラ撮影では便利です。ユーザーセッティングモード(C1、C2、C3)でオーロラ用に撮影モード、絞り値、シャッタースピード等をあらかじめセットしておくと現地で素早く撮影開始できて便利です。

同じく左肩にあるドライブモードダイヤルでインターバル撮影に一発切り替えでき、地味ですがこの機能がタイムラプス作成時に非常に便利です。

さらに、ボタンイルミネーション、モニターやファインダーの表示モードに、長時間の暗所撮影の場面に最適な「ナイトモード」を搭載。天体撮影のような長時間の暗所での撮影時、暗闇に慣れた目に刺激を与えることなく、ライブビュー表示での撮影や記録した画像の確認を行うことができます。

レンズ:Sigma 14-24mm F2.8 DG DN Art / L-mount

星景写真用レンズの決定版と言われる超広角ズームレンズです。持ち歩くレンズとしてはやや重い部類ですが、NikonやCanonの大三元超広角ズームレンズよりは購入しやすい値段設定になっています。単焦点を複数持っていくことが難しいオーロラ撮影旅行には最適です。

レンズ:20mm F1.4 DG HSM Art / L-mount

現地のガイドの使用率が非常に高い超広角単焦点レンズです。その中でもLマウントのものになります。オーロラをテーマとしたインスタグラムでも下の14mmと並んで使用率が高く、値段も比較的購入しやすい値段になっていることが特徴です。

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レンズ:14mm F1.8 DG HSM Art / L-mount

現地のガイドの使用率が非常に高い超広角単焦点レンズです。その中でもLマウントのものになります。オーロラをテーマとしたインスタグラムでも上の20mmと並んで使用率が高く、オーロラ・星景撮影では大人気の単焦点レンズです。

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バッテリー:DMW-BLJ31 : Panasonic Lumix S1用

Panasonic S1シリーズ用のバッテリーです。現地で三脚に立てながら最低1回はバッテリー交換が必要になります。暗闇でもサッと交換バッテリーを取り出せるようにインナーウェアのポケット等にいれておくのがおススメです。

パナソニック バッテリーパック ルミックス DMW-BLJ31
パナソニック(Panasonic)

バッテリー:DMW-BLK22 : Panasonic Lumix S5用

Lumix S5用のバッテリーです。上のS1シリーズのバッテリーに比べて小型化されています。

オーロラ撮影 カメラとレンズなら【Canon EOS R編】

Canon EOS R6

Canonのフルサイズミラーレスです。有効画素数約2010万画素です。構えた時に左肩にある撮影モードダイヤルがあるとオーロラ撮影では便利です。ユーザーセッティングモード(C1、C2、C3)でオーロラ用に撮影モード、絞り値、シャッタースピード等をあらかじめセットしておくと現地で素早く撮影開始できて便利です。

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レンズ:RF15-35mm F2.8 L IS USM

Canon RFレンズ大三元の一つ、素晴らしい描写を誇る超広角ズームレンズです。今までのレンズと違いフィルターも装着可能です。他に比べて大きさ・重さ・金額もUPしますが、それに見合う価値のあるレンズです 。

バッテリー:LP-E6NH : Canon R6用

Canon R6用のバッテリーです。現地で三脚に立てながら最低1回はバッテリー交換が必要になります。暗闇でもサッと交換バッテリーを取り出せるようにインナーウェアのポケット等にいれておくのがおススメです。

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オーロラ撮影 カメラとレンズなら【Fujifilm X編】

Fujifilm X-T4 または X-T3

FujifilmのAPS-Cサイズミラーレスです。有効画素数約2610万画素です。今まで上に挙げたフルサイズミラーレスカメラと比較するとセンサーサイズが小さくなります。

NikonZ6やPanasonic Lumix S1、S5のような撮影モードダイヤルにユーザーセッティングモードはありません。その代わりISO、シャッタースピードを素早く設定できるダイアルが天面にあるのが特徴です。

天面ダイアルにユーザーセッティングモードはありませんが、マイメニューにインターバルタイマー撮影をはじめオーロラ撮影時に設定が必要なものを登録しておけば、そこまで不便ではありません。

なお、手振れ補正機能が素晴らしいX-T4、手振れ補正機能がないX-T3、三脚に載せて使用するオーロラ撮影ではどちらを選んでも違いはありません。

レンズ: XF8-16mmF2.8 R LM WR

Fujifilm Xマウントレンズの大三元の一つ、超広角ズームです。Nikon・Canonのフルサイズミラーレスの超広角ズームレンズと比べるとコンパクトになっていますが、それなりの重さはあります。

バッテリー:NP-W235 : Fujifilm X-T4用

従来のフジフィルムでおなじみだったNP-W126Sから、X-T4用に新しく強化されて登場したバッテリーです。

バッテリー: NP-W126S:Fujifilm X-T3用

X-T3をはじめ多くの従来からのフジフィルムのカメラのバッテリーです。

予算が足りない!そんな時の節約バージョンはこれだ! 

カメラ:OM-D E-M5 Mark III (オリンパス)

フルサイズ>APS-C>マイクロフォーサーズの順でセンサーサイズが小さくなっていき、マイクロフォーサーズは暗所では劣るといわれますが、ISO1500以下で勝負するならマイクロフォーサーズでも十分綺麗なオーロラを撮影できます。OM-D E-M5 mark3以上のモデルならば防塵防滴・低温環境下も強化されています。またカメラ単体が比較的安価でコンパクトで持ち運びしやすく旅行にピッタリでオススメです。

レンズ:LAOWA  7.5㎜ F/2 MFT

単焦点のキレ具合、コンパクトさ、買い求めやすい値段、出目金レンズではなく保護フィルターが使用可能、など素晴らしい特徴を持ったこのLAOWAの広角単焦点レンズがオススメです。5.5 x 5 x 5 cm、170 gで本当にコンパクトで、ポケットに入れて持ち運べるレベルで驚きです。

オーロラ撮影 三脚と雲台の組み合わせ 今年ならこれだ!

【ポイント】

1.ある程度の堅牢度が必要ですが、最悪トラベル三脚でも工夫すれば何とかなります。

2.現地は極寒(-20℃~-30℃)、真っ暗ですので、シンプルな三脚がベスト。こだわりのギミック等は全く不要。

3.雪で20cm以上脚が埋もれることもよくあります。濡れたあとのメンテが簡単な三脚がおススメ

4.海外に持ち出すことになるので、持ち運びしやすいものを選ぶ

特に1と4が相反する条件になりうるので、オーロラ撮影旅行の三脚選びはバランスが重要です。

Leofoto LS-325C もしくは LS-365C 

堅牢性と携行性のバランスが良く、シンプルな作りといえばLeofotoのLS-325C、LS-365Cです。特にセンターポールを使用しないならば特殊なギミックもなく現地で壊れる・不具合が出る恐れがありません。

LS-325C、LS-365Cについて以下にまとめていますので是非ご覧ください。

雲台:LH-40 

今回上で挙げたミラーレス一一眼と超広角レンズの組み合わせをしっかり受け止めて三脚とつないで固定してくれる雲台が必要です。例えばRRSのBH-55などの大型雲台を使用できればそれに越したことはないですが、いかんせん重く嵩張るというのが問題です。現地でホテルから三脚を持ち出す~撮影の時間も結構無視できませんので、ここは堅牢性と携行性のバランスが大事です。そうなるとLH-40がおススメ。

LH-40について以下にまとめていますので是非ご覧ください。

Leofoto LQ-284C もしくは LQ-324C

2021年2月に登場となったLeofotoのフラッグシップカーボン三脚LQ-284C、LQ-324Cも堅牢性と携行性のバランスが素晴らしい三脚です。可動式センターポールが常時装着できるのがウリの三脚ですが、オーロラ撮影となれば非センターポールのセンターユニットでシンプルに使用することがおススメです。現地では極寒、真っ暗の状況ですので、凝ったギミックは突然の故障・不具合につながりますのでシンプル第一です。

Manfrotto トラベル三脚 Element small (エレメント スモール)

脚径が大きいしっかりした三脚を持っていければ良いのですが、オーロラは海外旅行になりますので嵩張ると何かと不便です。そんな時はトラベル三脚がおススメ。トラベル三脚の中でも収納高33cm程度とコンパクトでスーツケースの中にも気軽に入れることができて、雪で濡れても脚の解体・メンテが簡単なManfrottoのトラベル三脚Element small(エレメントスモール)がイチオシです。

Manfrottoのトラベル三脚Element small(エレメントスモール)についてのレポートはこちら

盲点!スマホを充電できるモバイルバッテリーも持参必須!

もはやアウトドアアクティビティでは季節問わず必須のモバイルバッテリーです。寒冷地では驚くほど速くバッテリーが減少しますから、通常複数持っていきます。最近は基本PD(Power Delivery)対応のものを使用しています。オーロラ撮影の場合は、バッテリー自体が冷たくならないように注意してザックの中に保管して、電力が必要なときは1.8mのUSBコードでカメラやスマートフォンにつないでいます。

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オーロラ撮影から宿に帰ったら、絶対必要なのがバッテリー類の充電です。その際に活躍するパーツです。

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また、絶対必要なのが海外用変換プラグです。最悪空港でも購入できますが出発前に購入しておきましょう。北欧・ヨーロッパなら一般的ものはCタイプです。

USBケーブルですが、宿泊先のコンセントの事情で0.9mでは短い場合も多く、トレッキングで歩きながらザックの中のポータブルバッテリーから充電する場合もあり、このような場合は1.8mぐらいがちょうど使いやすいという結論に至り、便利に使用しています。

最後に

新型コロナウイルスの影響で2020年~2021年にかけての冬シーズンは海外旅行はおろか国内旅行も控えることになり、人々の旅行のプランは今までと全く変わってしまいました。そしてコロナ明けと言われる時期が来ることを願って、今の内に行きたいところをプランニングしている方も多いと思います。今回は「オーロラ撮影旅行に持っていくカメラ・機材、今年ならこれだ!」を筆者の独断で紹介しました。今回の内容が皆さんのオーロラ撮影旅行の一助となれば幸いです。

2022年版はこちらをご覧ください。↓

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