世界3大北壁の一つ、アイガーの麓の町グリンデルワルト。ロープウェイ・登山鉄道が互いに効率良くつながっており、乗り継いで色々なところに行くことができます。例えばアイガー、メンヒ、ユングフラウ3峰綺麗に眺めることができるミューレン・シルトホルン方面、アクティビティが豊富なフィルスト方面、王道の絶景ユングフラウ鉄道等、豊富な見所と多彩な乗り物が観光客を絶えず魅了しています。本記事ではグリンデルワルトの多彩な乗り物についてまとめます。
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全体像
長らくお待たせしました。著作権の問題が起きないように、拙いですがグリンデルワルトエリアの地図を自作しました。
- 赤色のライン:地上の列車、赤の点線:地中の列車
- オレンジのライン:ロープウェイ
- 黄色のライン:アイガーエクスプレス(2020年12月に新しくできたロープウェイ)
地図上でみる全体像と交通機関一覧
グリンデルワルト・ラウターブルンネンの交通機関は以下のようになります。(今回はバスを除きました)
- 青のライン: グリンデルワルト ⇔ クライネシャイデック(登山鉄道WAB)
- 赤のライン: ラウターブルンネン ⇔ クライネシャイデック(登山鉄道WAB)
- 紫のライン: クライネシャイデック ⇔ ユングフラウヨッホ(ユングフラウ鉄道JB)
- 緑のライン: グリンデルワルトターミナル ⇔ メンリッヒエン(ロープウェイGGM)
- 茶色のライン: メンリッヒエン ⇔ ヴェンゲン(ロープウェイLWM)
- オレンジ色のライン: ラウターブルンネン ⇔ グリッチュアルプ(ロープウェイBLM)
- ピンク色のライン: グリッチュアルプ ⇔ ミューレン(登山鉄道BLM)
- 水色のライン: シュッテヘルベルク ⇔ シルトホルン(Schilthornbahn20XX)
- 黄緑色のライン: グリンデルワルト ⇔ フィルスト(ロープウェイBGF)
- 黒のライン: ラウタ-ブルンネン ⇔ ツヴァイリチューネン⇔インターラーケンオスト(鉄道BOB)
- 黒のライン: グリンデルワルト ⇔ ツヴァイリチューネン⇔インターラーケンオスト(鉄道BOB)
- 金色のライン: グリンデルワルトターミナル ⇔ アイガーグレッチャー(Eiger Express)
スイストラベルパス(連続・フレックス)使用で、登山鉄道WAB、ユングフラウ鉄道JBは25%OFF、鉄道BOBは無料、その他は50%OFFになります(パス1日分としてカウント)。ただし特例としてラウタ―ブルンネンーヴェンゲン間のWABは無料になります。また、スイス半額パス使用の際は、すべてが50%OFFになります。(以上は2016~2017年の場合)
①グリンデルワルト⇔クライネシャイデック(登山鉄道WAB)
WABは「Wengernalpbahn」の略です。グリンデルワルトとラウターブルンネンをクライネシャイデックで接続しています。1893年に開業で、世界で最も長い距離のアプト式鉄道です。(アプト式鉄道:急坂用の歯車式鉄道)
路線を地図上で見るとこうなります
グリンデルワルト⇔クライネシャイデック(登山鉄道WAB)は下のマップで青のラインになります。
【夏季料金の例 (片道/往復)】(2022年現在)
- グリンデルワルト→アルピグレン:16CHF/32CHF(登山鉄道WABのみの利用)
- グリンデルワルト→クライネシャイデック:32CHF/64CHF(登山鉄道WABのみの利用)
② ラウタ―ブルンネン ⇔ クライネシャイデック(登山鉄道WAB)
WABは「Wengernalpbahn」の略です。グリンデルワルトとラウターブルンネンをクライネシャイデックで接続しています。1893年に開業で、世界で最も長い距離のアプト式鉄道です。(アプト式鉄道:急坂用の歯車式鉄道)
路線を地図上で見るとこうなります
ラウタ―ブルンネン ⇔ クライネシャイデック(登山鉄道WAB)は下のマップで赤のラインになります。
【夏季料金の例 (片道/往復)】(2022年現在)
ラウターブルンネン→ヴェンゲン:6.8CHF/13.6CHF(登山鉄道WABのみの利用)
ラウターブルンネン→クライネシャイデック:32.8CHF/65.6CHF(登山鉄道WABのみの利用)
ラウターブルンネン⇒クライネシャイデック(登山鉄道WAB)と、クライネシャイデック⇒グリンデルワルト(登山鉄道WAB)と乗り継ぐこともできます。その際は合計で64.8CHF/129.6CHF(片道/往復)となります。
③ クライネシャイデック ⇔ ユングフラウヨッホ(ユングフラウ鉄道JB)
JBは「Jungfraubahn」の略です。アイガーとメンヒの中を貫くアプト式鉄道です。1893年に計画開始、1896年に建設開始、1912年に標高3454mのユングフラウヨッホ駅をオープン、この年に完成となりました。そしてユングフラウヨッホ駅は今でも世界最高地点の鉄道駅です。クライネシャイデックからの1400mの標高差を35分で駆け上がります。
路線を地図上で見るとこうなります
クライネシャイデック ⇔ ユングフラウヨッホ(ユングフラウ鉄道JB)は下のマップで紫のラインになります。
【夏季料金の例 (片道/往復)】(2022年現在)
クライネシャイデック→アイガーグレッチャー:5~8CHF/10~16CHF(ユングフラウ鉄道JBのみの利用)
クライネシャイデック→ユングフラウヨッホ:52~78CHF/104~156CHF*(ユングフラウ鉄道JBのみの利用)
④ グルント(現在はグリンデルワルトターミナルに変更) ⇔ メンリッヒエン(ロープウェイGGM)
GGMは「Gondelbahn Grindelwald Männlichen」の略です。全長6㎞以上あるロープウェイGGMは1978年開業当時からヨーロッパ最長であり、今も変わりません。なお、グルントからメンリッヒエンまでを約30分で結びます。さらにこのロープウェイは4人乗りの鳥かご型で外見上とてもかわいい形のゴンドラです。ロープウェイからは下に草を食む牛達や広大な緑の絨毯を眺めることができます。
2019年12月にリニューアルされて昔ながらの鳥かご型のかわいいゴンドラから10人乗りのガラス張りのゴンドラに進化しました。この新型へのリニューアルにより今まで30分かかっていたところが、19分に短縮されました。
2022年現在、グリンデルワルトターミナル駅からこのGGMに乗ることができるようになっており、グルントからではなく、公式サイトでもグリンデルワルトターミナル⇔メンリッヒエンという表記になっています。
地図上で見るとこうなります
グリンデルワルトターミナル ⇔ メンリッヒエン(ロープウェイGGM)は下のマップで緑のラインになります。
【夏季料金の例 (片道/往復)】(2022年現在)
グリンデルワルトターミナル→メンリッヒエン:32CHF/64CHF(ロープウェイGGMのみの利用)
Grindelwald–Männlichen Gondola Cablewayの公式サイトはこちら
⑤ メンリッヒエン ⇔ ヴェンゲン(ロープウェイLWM)
LVMは「Luftseilbahn Wengen-Männlichen」の略です。英訳するとWengen–Männlichen Aerial Cablewayです。1954年開業、その後ロープウェイ自体や駅舎の数回のリノベーションを施して1999年から今の状態で運航を継続しています。ヴェンゲン(1283m)とメンリッヒエン(2230m)間の945mの標高差を約5分で結びます。最大80人乗りのキャビンが2基で相互通行型です。
地図上で見るとこうなります
メンリッヒエン ⇔ ヴェンゲン(ロープウェイLWM)は下のマップでの茶色のラインになります。
【夏季料金の例 (片道/往復)】(2022年現在)
メンリッヒエン→ヴェンゲン:26CHF/52CHF
Wengen–Männlichen Aerial Cablewayの公式サイトはこちら
⑥ ラウターブルンネン ⇔ グリッチュアルプ(ロープウェイBLM)
BLMは「Bergbahn Lauterbrunnen – Mürren」の略です。 Lauterbrunnen-Mürren Rail & Cablewayとも呼ばれます。ラウターブルンネンからグリッチュアルプまでロープウェイ、グリッチュアルプからミューレンまでが登山鉄道で、コンビネーションとして扱われます。2006年にアップグレードされたロープウェイは最大100人乗りで685mの標高差を4分で駆け上がります。
地図上で見るとこうなります
ラウターブルンネン ⇔ グリッチュアルプ(ロープウェイBLM)は下のマップでのオレンジ色のラインになります。
【夏季料金の例 (片道/往復)】(2022年現在)
ラウターブルンネン→グリッチュアルプ:9CHF/18CHF(ロープウェイBLMのみの利用)
⑦ グリッチュアルプ ⇔ ミューレン(登山鉄道BLM)
BLMは「Bergbahn Lauterbrunnen – Mürren」の略です。 Lauterbrunnen-Mürren Rail & Cablewayとも呼ばれます。ラウターブルンネンからグリッチュアルプまでロープウェイ、グリッチュアルプからミューレンまでが登山鉄道で、コンビネーションとして扱われます。登山鉄道は4㎞、最大傾斜は5%で単線です。ミューレンは自動車の乗り入れが禁止されているのでこの鉄道が特に重要な交通手段となります。
地図上で見るとこうなります
グリッチュアルプ ⇔ ミューレン(登山鉄道BLM)は下のマップでのピンク色のラインになります。
【夏季料金の例 (片道/往復)】(2022年現在)
グリッチュアルプ⇒ミューレン:3.6CHF/7.2CHF(登山鉄道BLMのみの利用)
Allmendhubel funicular: 晴れていたらアルメントフーベルからのトレッキングは3山の素敵な眺めが楽しめます。
- ミューレン→アルメントフーベル往復:14CHF
- 運行時刻 9:00~17:00 (20分毎)
Schilthornエリアの公式サイトでのチケットについてはこちら
⑧ シュッテヘルベルク ⇔ シルトホルン(Schilthornbahn20XX)
Schilthornbahn20XXは以前LSMS「Luftseilbahn Stechelberg-Mürren-Schilthorn」という名称でした。アイガー・メンヒ・ユングフラウのユングフラウ3山を綺麗に横1列に眺めることができるシルトホルン山頂へアクセスします。山頂の展望台とつながっている360度回転レストラン「Piz Gloria」はかつて映画「女王陛下の007」のセットとして作られました。ビルクからハイキングで下山するルートでは、3山をより迫力ある姿で眺めることができるため人気です。
地図上で見るとこうなります
シュッテヘルベルク ⇔ シルトホルン(Schilthornbahn20XX)は下のマップでの水色のラインになります。
【夏季料金の例 (片道/往復)】(2022年現在)
- ミューレン⇔シルトホルン:往復で85.6CHF
- シュテッヘルベルク⇔シルトホルン:往復で108CHF
Schilthornエリアの公式ページ(Swiss Skyline)はこちら
⑨ グリンデルワルト ⇔ フィルスト(ロープウェイBGF)
BGFは「Bergbahnen Grindelwald – First」の略です。別の呼び方で「Firstbahn(フィルストバーン) 」とも呼ばれます。グリンデルワルトからフィルストへの6人乗りのロープウェイです。当初は1947年に完成したチェアリフトを、1990年から6人乗りのゴンドラにするために建設開始、1991年11月に完成となりました。グリンデルワルトからの1105mの標高差を17分で駆け上がります。
地図上で見るとこうなります
グリンデルワルト ⇔ フィルスト(ロープウェイBGF)は下のマップでの黄緑色のラインになります。
【夏季料金の例 (片道/往復)】(2022年現在)
- グリンデルワルト→ボルト:17CHF/34CHF
- グリンデルワルト→シュレックフェルト:29CHF/58CHF
- グリンデルワルト→フィルスト:32CHF/64CHF
⑩ ラウタ-ブルンネン ⇔ ツヴァイリチューネン⇔インターラーケンオスト(鉄道BOB)
BOBは「Berner Oberland-Bahn」の略です。インターラーケンオストからまずツヴァイリチューネンまでが共通路線ですが、その先ラウターブルンネン方向に行くか、グリンデルワルト方向に行くかで分かれます。1890年に開業、1914年に電気化、1999年に一部の区間(ZweilütschinenーWilderswil間の2.5㎞)において複線化されました。
地図上で見るとこうなります
ラウタ-ブルンネン ⇔ ツヴァイリチューネン⇔インターラーケンオスト(鉄道BOB)は下のマップで黒色のラインになります。
【夏季料金の例 (片道/往復)】(2022年現在)
インターラーケンオスト→ラウターブルンネン:7.6CHF/15.2CHF (2ndクラス利用)
⑪ グリンデルワルト ⇔ ツヴァイリチューネン⇔インターラーケンオスト(鉄道BOB)
BOBは「Berner Oberland-Bahn」の略です。インターラーケンオストからまずツヴァイリチューネンまでが共通路線ですが、その先ラウターブルンネン方向に行くか、グリンデルワルト方向に行くかで分かれます。1890年に開業、1914年に電気化、1999年に一部の区間(ZweilütschinenーWilderswil間の2.5㎞)において複線化されました。
地図上で見るとこうなります
グリンデルワルト ⇔ ツヴァイリチューネン⇔インターラーケンオスト(鉄道BOB)は下のマップで黒色のラインになります。
【夏季料金の例 (片道/往復)】(2022年現在)
- インターラーケンオスト→グリンデルワルト:11.2CHF/22.4CHF (2ndクラス利用)
- インターラーケンオスト⇒グリンデルワルトターミナル:10.4CHF/20.8CHF (2ndクラス利用)
⑫グリンデルワルトターミナル ⇔ アイガーグレッチャー(Eiger Express)
グリンデルワルトターミナル⇔アイガーグレッチャー(Eiger Express)は下のマップで金色のラインになります。
【夏季料金の例 (片道/往復)】
グリンデルワルトターミナル⇒アイガーグレッチャー:32CHF/64CHF
グリンデルワルトターミナル⇒ユングフラウヨッホ:82~107CHF/164~214CHF*
最後に
いかがでしたか?多彩な乗り物を乗り継いで広大な自然を楽しめるユングフラウ地域。また各乗り物から壮大な景色やこれぞアルプス!といった景色を眺めることができるのも素晴らしい点です。その都度チケットを買うこともできますが、駅窓口や宿泊するホテルの受付などで目的地と行程を告げれば、金額の計算やその場でチケットを手に入れることができます。是非乗り継ぎを楽しんでユングフラウ地域の観光を楽しんでくださいね。
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- グリンデルワルト 午後からでも十分楽しめるフィルストからの絶景とハイキング
筆者が泊まったことのあるホテルの中で、おすすめホテルその①
ホテルの詳細を、(そのまま予約も可能)
<ホテルの外観>
<ホテルの部屋からの景色1>
<ホテルの部屋からの景色2>
グリンデルワルトの駅からそのままメインのドルフ通りを東方向に10~15分ほど歩いて右側に教会が見えてきたら、そこで左に分岐する坂道の付け根にホテルグレッチャーガルテンはあります。グリンデルワルトエリアの中では東の端に位置しており、結構駅から歩きますが、それを補って余りあるほどのホテルの素晴らしさがあります。まずシャレー造りの景観、次に家族経営ならではの特に女将さんの気前の良さです。ホテルの造りは古く、むしろ伝統的なスイスの宿の形を残しておりスイスの宿に泊まっていると実感することは間違いありません。筆者の場合日帰りトレッキングで予定より帰りが遅くなる時も、夜8時30過ぎのservingになっても夕食を用意してくれたこともあり、またグリンデルワルトを発つときも女将さんの手が空いていたこともあって、グリンデルワルト駅まで車で送ってくれたりとホスピタリティも素晴らしいホテルでした。またグリンデルワルトに来た時は泊まりたいと思えるホテルです。
ホテルの詳細を、(そのまま予約も可能)
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