絶景トレイルの超定番!ツールドモンブラン(TMB)1周トレッキング! まとめ②

ヨーロッパアルプスの山々の中でもモンブラン(Mont Blanc, 4810m)は日本人にもその名前は知らない人はいないというほど有名です。この西ヨーロッパ最高峰のモンブランを主峰としてグランドジョラスなどの4000m級の山がこのエリアに塊のように存在しており、その山群の周りを1周する約170kmのロングトレイルが「Tour du Mont Blanc (TMB、ツール・ドゥ・モンブラン)」です。

その特徴としてほぼ毎日峠越えがあり、アップダウンの累積標高差が10000mを越えるなど体力的な条件が求められますが、その分絶景を眺めることができる場所には事欠きません。

さて今年は「Tour du Mont Blanc (TMB: ツール・ドゥ・モンブラン)」1周トレッキングテント泊と山小屋泊を混ぜて楽しんでみました。

本ページでは絶景トレイルの超定番!ツールドモンブラン(TMB)1周トレッキング! まとめ②を行います。

前回のレポートの「ツールドモンブラン(TMB)1周トレッキング! まとめ①」はこちら。

モンブラン(4810m)を主峰とする4000m級の山塊を1周するロングトレイルTour du Mont Blanc (TMB、ツール・ドゥ・モンブラン)。今回はテント泊と山小屋泊を交ぜて楽しみました。今回はこのTMB1周トレッキングのまとめその①を行います。

前回のレポート、「ツールドモンブラン(TMB)1周トレッキング! まとめ①」では

Tour du Mont Blanc (TMB: ツールドモンブラン)の場所

Tour du Mont Blanc (TMB: ツールドモンブラン)の概要

   ・シャモニーの街について

Tour du Mont Blanc (TMB: ツールドモンブラン)の一般的行程

   ・オーソドックスな行程の例とオルタナティブルートの例

・筆者が行った実際の行程

を紹介しました。

今回の「ツールドモンブラン(TMB)1周トレッキング! まとめ②」では

・ツールドモンブラン(TMB)1周トレッキングの計画の立て方

を取り上げようと思います。

ツールドモンブラン(TMB)1周トレッキングの計画の立て方

モンブランとその周りの4000m級の山塊を一周する約170kmのロングトレイル、Tour du Mont Blanc (TMB、ツール・ドゥ・モンブラン)。その特徴としてほぼ毎日峠越えがあり、アップダウンの累積標高差が10000mを越えるなど体力的な条件が求められますが、その分絶景を眺めることができる場所には事欠きません。

ツールドモンブラン(TMB)1周トレッキングを計画する際に、その楽しみ方として

① TMB1周をすべてテント泊で繋ぐのか、すべて山小屋泊で繋ぐのか、それともMIX

② TMB1周を、完全に100%歩き通すのか

③ TMB1周を、基本歩き通すが、必要に応じて少しだけ交通機関を利用するのか

④ TMB1周ではなく、TMB上の好みの部分だけチョイスしてトレッキングを楽しむのか

以上の4通りがあると考えられます。行程の決め手は多くの人の場合、「日程の余裕がどれだけあるか」になるのかもしれません。

TMB1周をすべてテント泊で繋ぐのか、すべて山小屋泊で繋ぐのか、それともMIX

TMB1周を全てテント泊で繋ぐことは可能か・不可能か?TMB1周を計画する際に世界中の多くのハイカーがこの件について考えます。実際ネット上でも活発にこの手のテーマは良く議論されていて海外のサイトでは沢山の経験者が意見を交換し合っています。

TMB1周をテント泊で繋ぐ際にネックとなるのは以下の規則です。

フランス:テント設営が公式に認められている場所以外では、ワイルドキャンプ禁止(ただし高標高の場所は、日没~日の出までのワイルドキャンプが許される)

イタリア:テント設営が公式に認められている場所以外では、ワイルドキャンプ禁止(ただし標高2500m以上の場所は、日没~日の出までのワイルドキャンプが許される)

スイス:テント設営が公式に認められている場所(つまりキャンプ場)以外では、全面ワイルドキャンプ禁止

(なお、上記規則は今後も変わっていく可能性がありますので、TMBでワイルドキャンプを検討する際は必ず最新の規則を確認してください。3国各国では上記のように決められていますが、それぞれの州やコミューンでは異なる規則を実施していることもありますので、該当する地域の特別規則等も確認しておくことが必要です。

海外のハイカー達が議論するウェブ上のフォーラムではこの規則に関しては解釈次第でワイルドキャンプが可能だという人もいます。ただし、禁止場所でワイルドキャンプを敢行して罰金を払わされたり、その上で強制移動(しかも長距離)を余儀なくされたりというケースも経験者が語っており、いずれも事の真偽は各自で判断が必要です。

筆者個人としては、

万が一のトラブルを考えると、フランス語・イタリア語の2か国語が話せてどんな状況でも対応できるという人以外は、禁止条件下でのワイルドキャンプの敢行は、やめておいたほうがいいと思います。

そして、非常に興味深いのは

イタリアとスイスは明確にワイルドキャンプの禁止条件がわかりますが、フランスでのワイルドキャンプは「高標高の場所は」という記載で、あえて解釈の幅に余裕を持たせて臨機応変に対応できる表現になっていることです。

なお、筆者がワイルドキャンプをしたLacs des Chéserys(シェズリー湖)湖畔は標高が2200~2300mの場所でした。この場所はフランスのワイルドキャンプの規則でいうところの高標高と考えられており、筆者が過ごした晩は湖の周りに6つほどのテントが立てられていました。

このようにフランスのワイルドキャンプの規則のように解釈の幅に余裕があれば臨機応変に対応できて便利なのですが、イタリア・スイスではこうはいきません。

そして海外のウェブ上のハイカー達のフォーラムで、

TMBイタリアサイドでのワイルドキャンプの規制が、2018年は2017年以前に比べ厳しくなった

との声が多くあがっています。

まさしくTMB1周をテント泊で繋ぐ上で鬼門となるのが、TMBイタリアサイドです。

通して歩くハイカーなら、小屋間の距離の問題から必ずと言ってもいいほど宿泊を検討するのが「Rifugio Elisabetta(エリザベッタ小屋)」の場所です。2017年以前は公式でないものの、小屋周辺でのワイルドキャンプは小屋に了承をとれば非公式ながらOKというような経験談をフォーラムやブログで多く見かけました。しかし2018年は小屋に事前問い合わせの段階で小屋周辺のワイルドキャンプ不可、実際に行っても以前のようには出来なかったとの体験報告を見かけています。エリザベッタ小屋に関しては小屋から数百メートルの標高差を登れば2500m以上になりますので、そうすればワイルドキャンプが規則どおり可能ですが、実際に疲れた状態でテント設営のためにあの場所を登れるかというと別の選択肢を考えたくなります。

テント泊で繋ぐなら鬼門のイタリアサイド、現実的に1日で歩ける距離を考慮してTMBテント泊のみでの1周を考えると以下が具体例になります。

TMBフランスサイド⇒クールマイユール(イタリア)の区間

フランス Refuge de la Croix du Bonhomme(ボンノム小屋)周辺でのテント泊
  7.5km (峠越え1つ:Col des Fours)  
フランス Refuge des Mottets (野営不可、通過)  
  8km(峠越え1つ:Col de la Seigne)  
イタリア Rifugio Elisabetta (野営不可、通過)  
  6km   
イタリア La Visaille (バス停、通過)  
  3km この区間はバス利用可
イタリア Camping Aiguille-Noire でテント泊  

TMBフランスサイドの最終で野営が可能なのはボンノム小屋周囲です。そして、TMBイタリアサイドで最初に野営が可能な場所はCamping Aiguille-Noire(エギーユ・ノワールキャンプ場)です。この両者の間の距離は約25kmになります。

La Visaille バス停からバスに乗ってキャンプ場前まで行くこともでき、その場合は歩く距離が約22kmになります。

クールマイユール⇒TMBイタリアサイドからスイスサイドへ

イタリア Camping Aiguille-Noire でテント泊
  2.5km 登り
イタリア Rifugio Maison Vieille (野営不可、通過) ↓別ルートでバス利用可
  5km 下り
イタリア  Courmayeur (街、通過)  
  4.5km 登り
イタリア Rifugio Giorgio Bertone (野営不可、通過) ↓別ルートでバス利用可
  5.5km 下り
イタリア Camping Grandes Jorasses でテント泊  
  6km 登り+平坦
イタリア Rifugio Bonatti (野営不可、通過) ↓一部バス利用可
  7km 平坦+登り
イタリア Rifugio Elena (野営不可、通過)  
  ↓9km 峠越え (Grand Col Ferret)  
スイス Ferret (村、通過)  
  3km   
スイス La Fouly, Camping des Glaciers でテント泊  

TMBイタリアサイドでクールマイユール以東で最初のキャンプ場はCamping Grandes Jorassesです。ですので、テント泊で繋ぐならCamping Aiguille-Noire → Camping Grandes Jorassesという繋ぎになります。両者間の距離は約17.5kmです。

TMBスイスサイドで最初に野営が可能な場所はLa FoulyのCamping des Glaciersです。ですので、テント泊で繋ぐならCamping Grandes Jorasses → Camping des Glaciersという繋ぎになります。両者の距離は約25kmです。

TMB1周を全てテント泊で繋ぐならどうなるか?をこちらで詳しくまとめましたので、是非ご覧ください。

モンブラン(4810m)を主峰とする4000m級の山塊を1周するロングトレイルTour du Mont Blanc (TMB、ツール・ドゥ・モンブラン)。今回はテント泊と山小屋泊を交ぜて楽しみました。今回は1周を全てテント泊で繋いだ場合の例を紹介・解説します。

筆者の場合どうMixしたか

当初全テント泊で繋ぐことも考えていましたが、実際の天候と状況に応じてその都度予定を変更しながら、結果、筆者はTMBフランスサイドでテント泊を行い、TMBイタリア・スイスサイドでは山小屋・ホテル泊を行いました。

前回のレポート「ツールドモンブラン(TMB)1周トレッキング! まとめ①」で筆者の全行程をリスト的に示していますので是非ご覧ください。

モンブラン(4810m)を主峰とする4000m級の山塊を1周するロングトレイルTour du Mont Blanc (TMB、ツール・ドゥ・モンブラン)。今回はテント泊と山小屋泊を交ぜて楽しみました。今回はこのTMB1周トレッキングのまとめその①を行います。

②③TMB1周を完全に100%歩き通すのか、必要に応じて少しだけ交通機関を利用するのか

これに関しては日程に余裕があるかどうか次第です。以下のポイント考慮しながら計画を立てていくことになります。

TMB1周をどこからスタートするか

最も一般的なのはLes Houches(レズ―シュ)からのスタートです。Les HouchesからCol de Voza(ヴォザ峠)を越えて、モンジョワ谷下っていくという反時計回りルートが最も多く選ばれています。このルートでは最後にLa Flegere (ラ・フレジェール)→ Planpraz (プランプラ) → Le Brévent (ル・ブレヴァン)とすすんでLes Houches(レズ―シュ)に帰ってくるため、向買いにそびえ立つモンブランとその周囲の山塊の大迫力の眺めを最後のクライマックスにして楽しむことができます。

その他、Montroc(モンロック)Tré le Champ(トレルシャン)スタートで反時計回りルートという方法も人気があります。今回筆者が歩いたのがこのルートになります。このルートの特徴は、初日にLac Blanc (ラックブラン)、Lacs des Chéserys(シェズリー湖)によって向かいにあるモンブランと周囲の山塊の大迫力の眺めを楽しめること、テントを持っていたらそこでワイルドキャンプが可能であること、そして2日目にはLa Flegere (ラ・フレジェール)→ Planpraz (プランプラ) → Le Brévent (ル・ブレヴァン) → Les Houches(レズ―シュ)と進むため、2日目にもモンブランと周囲の山塊の大迫力の眺めが楽しめることが挙げられます。

ジュネーブ空港からシャモニーに入る人が多いと思いますので、そうなると上記の2つがメジャーな選択肢になります。しかし、TMB1周をどこからスタートすべきかの決まりはありませんので、完全に自由です。クールマイユールからでもChampexからでも構いません。

必要に応じて少しだけ交通機関を利用する、が賢い!

TMB1周はしたい、でも日程的余裕が微妙に足りない!というケースは多くの人に起こりうる問題だと思います。それでも1周はしたい!という人のためにTMBではフランスサイド・イタリアサイド・スイスサイドで必要に応じて交通機関が整備されていて、賢く時短で進むことができます。

Les Houches(レズ―シュ)から反時計回りルートを例に以下に便利に交通機関を利用できる区間の例を示します。

Les Houches → Les Contamines-Montjoie の区間 (フランス)

・Les Houches → St-Gervais-les-Bains(サン=ジェルヴェ=レ=バン) → Les Contamines: Région Auvergne-Rhône-Alpes 82番バス or フランス国鉄SNCF + 84番バス乗り継ぎ)

・Les Houches → Le Prarion: ロープウェイ

・Les houchese → Bellevue: ロープウェイ

TMBイタリアサイドの区間 (イタリア)

・La Visaille → Courmayeur, Monte Bianco : Val Veny(ヴェニ谷)方面Savdaバス

・Courmayeur, Monte Bianco → Arnouva : Val Ferret(フェレ谷)方面Savdaバス

TMBスイスサイド (スイス)

・La Fouly VS, Ferret → La Flouly VS → Orsières : Post bus 272番バス 

・Orsières → Champex : Post bus 271番バス 

TMBフランスサイド (フランス)

・Montroc → Chamonix : フランス国鉄SNCF or シャモニーバス

・Chamonix → Les Houches : フランス国鉄SNCF or シャモニーバス

④ TMB1周ではなく、TMB上の好みの部分だけチョイスしてトレッキングを楽しむのか

TMB1周ではなく、TMB上の好みの部分だけチョイスして楽しむ場合は、プランニングの際にまず以下を考えると計画しやすいと思います。

どの山小屋に泊まってみたいか、どこからの景色を見てみたいか

他のブログや、本サイトでの各行程の風景をみてココに泊まってみたい、この景色を見てみたいなどがあれば、それを軸に行程を決めるという感じです。

他のハイカーからの評判も伺いましたが山小屋はすべて満足と言った感じで、

筆者が通った、もしくは見た中では

・小屋からの眺めの良さなら

エリザベッタ小屋、ボナッティ小屋、エレナ小屋(TMBイタリアサイド)、べラシャ小屋、フレジェール小屋(TMBフランスサイド)

・ホテルからの眺めの良さなら

ホテル・ル・プラリオン(Le Prarion、フランス)、ホテルエーデルワイス(La Fouly、スイス)、ホテルリッチモンド(Chamonix、フランス)

・展望台の眺めの良さなら

Aiguille du Midi展望台や、Le Brévent展望台(フランス)、グランモンテ展望台(フランス)、エルブロンネ展望台(イタリア)など、全て素晴らしい眺望です。

・コルからの眺めなら

バルムのコル(スイス―フランス国境の峠)から眺めるモンブランと周囲の山塊、セーニュのコル(フランス―イタリア国境の峠)から眺めるイタリアサイド、Grand Col Ferret (大フェレ峠、イタリアースイス国境の峠)から眺めるトリオレ針峰とそそり立つ周囲の針峰群の眺め

天気次第ではどの場所でも素晴らしい景色が広がっています。個人個人で好みもありますが、上に挙げたものは多くのハイカーが口をそろえて素晴らしいという場所です。

最後に

いかがでしたか?絶景トレイルの超定番!ツールドモンブラン(TMB)1周トレッキング! まとめ②。実際にツールドモンブラン(TMB)1周の行程を決める際のキーポイントについて取り上げました。次のツールドモンブラン(TMB)1周トレッキングまとめではTMB1周での環境やその他の情報について取り上げます。お楽しみに!

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