壮大なスケールの紅葉に感動!秋のクングスレーデン トレッキング! 6日目 中編

クングスレーデン(スウェーデン語:Kungsleden、英語:King’s Trail、日本語訳:王様の散歩道)は全長440kmにわたるスウェーデン北部に位置する北極圏内のロングトレイルです。最も多くのハイカーに歩かれているルートはクングスレーデン北部(アビスコ~ケブネカイセ)で、夏の期間は白夜でもあり多くのハイカーが訪れます。しかし、北極圏内のこの場所は毎年9月の中旬には冬の兆しが出始め、ほぼすべての山小屋がCloseとなります。今回、山小屋がCloseとなった後の9月最終週の秋の北部クングスレーデン(ニッカルオクタからアビスコSTFまでの110km)を6日間かけてトレッキングを行いました。

本記事では、「ハイク6日目 中編 アレスヤーレからアビスコヤーレへ②」をレポートします。

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山小屋がCloseとなった後の秋の北部クングスレーデン(ニッカルオクタからアビスコSTFまでの110km)を6日間のトレイルハイクしました。本記事では、「ハイク6日目 前編 アレスヤーレからアビスコヤーレ①」をレポートします。

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山小屋がCloseとなった後の秋の北部クングスレーデン(ニッカルオクタからアビスコSTFまでの110km)を6日間のトレイルハイクしました。本記事では、「ハイク6日目 後編アビスコヤーレからアビスコツーリストステーション」をレポートします。

ハイク6日目 中編 アレスヤーレ から アビスコヤーレへ②

そっと姿を現した

空の青と地面の紅葉が眩しく、トレイルは先ほどから長い下りが始まっています。右側には、見ることはできないが沢を流れる勢いのある水の音が絶えずしています。そんな時にそっとトナカイが姿を現しました。

3頭のトナカイが少し先に立っていました。急いでカメラを取り出しました。

どうやら親子みたいで、左の小さなトナカイはこちらに興味があるようです。少しずつ筆者に近づいてきました。

筆者の周りをぐるりと大廻りして3頭はこちらにゆっくり向かってきます。

近くまで来てくれたのは嬉しいのですが、残念ながらその方向は逆光です。

どんどん下っていきます。行く先が霧(雲)で満たされています。

下るにつれて、周りには背の高い草、木々が増えてきました。標高が下がってきていることを実感します。

そろそろ先ほどから見えていた雲の中に突入です。

雲の中に突入です。1時間ほど前からずっと「ある考え」が頭の中を何回もよぎっていました。それは、「トレイルがずっと下りか平坦ならば、このペースならアビスコヤーレを通過してアビスコツーリストステーションまで今日行けるのではないか」ということです。勿論この時点で、あとどれくらいでアビスコヤーレか、ということは分かっていませんでした。

雲の中に入った後はしばらくこのような状況でした。トレイル自体はひたすら下りです。時に結構な傾斜を下っています。

右側は勢いのある沢の流れで轟音が続いています。雲(霧)の中をひたすら下ります。晴れた景色を見たいですが、今日はここから先標高の低いところでは霧が晴れそうにありません。

画面左上から降りてくる形になります。吊り橋の手前はかなりの急坂です。写真は吊り橋を渡って振り返って撮った写真になります。ここを流れる川は先ほどまでトレイル右側の沢を轟音をとどろかせて流れていた川です。

アビスコヤーレ⇔アレスヤーレ間のテント設営地 候補その2

ハイク6日目前編ではアレスヤーレ小屋からアビスコヤーレ方向2.2㎞のテント設営に適した川辺の場所をレポートしました。そして今回はアレスヤーレ小屋からアビスコヤーレ方向17㎞にあるテント設営に適した場所をレポートします。この場所はアビスコヤーレから5㎞の場所に位置し、流れる水が汲みやすい点とトイレがある点が大きな特徴です。上の写真の吊り橋を渡ってすぐの場所に下の写真のようなスペースがあります。

木々に囲まれたスペースだ。水場も近くにあります。

トイレとテントスペースはトレイルを挟んで向かい合っています。

ひたすら平坦な道を進みます。霧で視界が悪いのが残念です。

先ほどの吊り橋から約1kmでアビスコナショナルパークの敷地内に入ります。ナショナルパーク内は定められた場所でしかテントを設営することはできません。

アビスコナショナルパークは全長15㎞以上、面積77平方kmある国立自然公園です。ひとまずはアビスコヤーレまで行って、時間次第で今日はアビスコツーリストステーションまで行くかどうかを決めよう、と頭の中で歩きながらルート・時間計算を繰り返します。

平坦なのは良いが、こういうトレイルが長く続くとボディーブローのように膝にダメージを与えてきます。今日この時点で約20km歩いています。この岩と土のミックスが膝と足裏に辛いものです。

アビスコヤーレまで1㎞とあります。少し速足になります。

まっすぐ行けばアビスコツーリストステーションに向かうトレイルです。左に折れていく道がアビスコヤーレに向かう道です。

吊り橋を渡った先にアビスコヤーレ小屋があります。それにしても霧が濃いです。

アビスコヤーレ小屋はこの吊り橋の先です。対岸に大きなトナカイが一頭いましたが、こちらに気付いて逃げてしまいました。

アビスコヤーレ小屋に到着

長い下りの途中から雲(霧)の中に突入してからはずっと霧の中をひたすら進み続けてきました。アレスヤーレから22㎞、アビスコヤーレ小屋に到着した。周囲はさらに濃い霧に包まれていました。

夏期なら買い物もできますが、山小屋close後の秋の今避難小屋以外はすべて閉まっています。

奥に見えるのがレセプションのある建物です。

ドミトリーの建物で、多人数に対応できる十分な大きさです。

ドミトリーの建物と車椅子対応のトイレは段差フリーでつながっていました。

秋のこの時期は2基のトイレが開放されていました。

レセプションのある建物の前にはトナカイの角が無造作に置かれていました。

(おまけ情報) アビスコヤーレ小屋のSäkerhetsrum(Emergency room)

日本語訳すると「避難小屋」のような意味になります。山小屋close後、emergency roomは秋・冬の間使用可能となります。各小屋のemergency room には緊急電話(警察に直通)、ストーブ、ベッド(山小屋によってベッド数は異なる)、鍋や調味料がストックされています。今回は山小屋colse後のトレイルトレッキングで、各避難小屋の様子を見ることができましたので、それぞれレポートします。

アビスコヤーレ小屋の緊急避難小屋。ベッド数は2です。すでに先着のハイカーが1名いるようです。

アビスコヤーレ小屋の敷地、建物はSTFの中で大きい方ですが、緊急避難小屋は比較的小さい部類に入ります。

アビスコヤーレでの問題点

夏期は吊り橋の途中から水がポンプでくみ上げられてレセプションの前のタンクに貯められるのでアビスコヤーレでの宿泊は不便はないと思います。しかし今回のような山小屋colse後の場合、いつでも水は自分で川から汲む必要があります。

アビスコヤーレ到着後、付近でのテント設営を想定して水場をまず探しました。避難小屋から3分、湿地帯の先に川はあります。吊り橋の下を流れていた大きな流れです。問題は、水辺の川の流れはかなり遅いことです。川の中心の流れの速い水を汲もうと思うと靴を脱いで川の真ん中まで行かないと不可能です。

では吊り橋のたもとはどうか。吊り橋のたもとにも降りていけるスペースはあります。たもとから手の届く範囲はやはりかなり水の流れは遅いです。

勿論、一般的にクングスレーデンでは水は飲めると言われており、多少の浮遊物は気にならない人がほとんどだと思います。しかし流れの遅い水は汲んだ時点で、ワタスゲの綿や小さな砂等の浮遊物がボトル越しに混ざっているのが見えることがあります。慎重すぎると言われても、やはり持続的に流れがある水を汲みたいのが本音です。

濃い霧の中、少し考える

アレスヤーレからここまで22㎞順調に歩いてきました。時間は15時30分を回ったところです。テント場はありますが、自分好みの水場が近くにありません。手持ちの水は今日はもう飲み干しました。濃い霧が続きそうで、テントを立てたら明日の朝かなり濡れていることが予想されます。

今からアビスコツーリストステーションまで歩くのはどうか。アビスコヤーレからアビスコツーリストステーションは13㎞です。1時間=4㎞と見積もって、3時間半かかります。そうなればアビスコツーリストステーションは19時30~20時着だろうと想像できます。スウェーデン北部は9月には19時には夜は真っ暗です。膝はどうか。あと13km歩けるだろうか。水は手持ちがないので、どこかで汲まないといけない。頭の中をいろんな考えが交錯します。

霧が晴れないこともあってすでに辺りはやや薄暗くなっています。あまり考えこんでいる時間はありません。

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トレイルハイクレポート

Enjoy traveling soloの秋のクングスレーデン トレイルハイク 全リポートです。

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秋のクングスレーデン まとめ

準備・ルート検討についてはこちらにまとめています。

山小屋がCloseとなった後の秋の北部クングスレーデン(ニッカルオクタからアビスコSTFまでの110km)を6日間のトレイルハイクしました。本記事では秋特有の事情を踏まえた北部クングスレーデンへの準備・ルート検討をレポートします。

環境条件・装備についてはこちらにまとめています。

山小屋がCloseとなった後の秋の北部クングスレーデン(ニッカルオクタからアビスコSTFまでの110km)を6日間のトレイルハイクしました。本記事では秋特有の事情を踏まえ北部クングスレーデンの環境、装備のまとめをレポートします。
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