「【雪山山行記】月山、広大な雪斜面と絶景が魅力、積雪期限定の縦走周回コース」の3ページ目です。姥ヶ岳山頂へもう少しという地点で周囲の眺めを楽しみながら歩いているところです。
登って来た雪面を振り返るとこのような感じです。登り返し始めの底はもう見えません。
先ほど見えていた藪の場所まで登ってきました。木道が備え付けてあります。
休憩はもう少し月山方向に進んでから行うことにします。
このあたりからは鳥海山も良く見えます。
今まで歩いてきた湯殿山からの稜線を眺めます。
南西方向の眺めです。小朝日岳、大朝日岳、西朝日岳から以東岳までの朝日連峰です。
さらに右に視線を移すと化穴山、甚六山、枡形山の眺めです。
近隣の離森山あたりも綺麗に見えています。
北方向には安定の鳥海山の眺めです。
そして北東方向には月山です。今から月山頂上を目指します。そのためにはまた一旦若干下りを挟んでからの登り返しです。その前に一旦座って水分・栄養補給をすることにします。
座って休憩しながら今から登る月山を眺めます。
さて、休憩を終えてのんびり歩き始めます。
まだまだ登り下りの繰り返しが続きます。時々広大な斜面を滑り降りていくバックカントリースキーヤーを見かけます。
4月にもなるとさすがに段々雪が溶けてきていますね。
4月ですが、残っている雪はまだまだ腐らずに保たれていました。
歩き続けますがなかなか月山が近づいてきません。
焦っても仕方ないので一歩一歩進みます。
日中は気温上昇と日射のために暑くなってきますので、残雪期登山は着ている物を工夫して体温調節を行うことが大事です。
まだいくつかアップダウンがありそうです。
時折見える鳥海山。
時々振り返って以東岳を眺めます。
眼下には今まで歩いてきた湯殿山からの稜線。
そして飽きずにもう一度鳥海山。
アップダウンを繰り返すこと数回。底まで下りきったようです。月山頂上までの登りの全容が見えてきました。いまから一気に登り返します。
行き先が見えていますので、気分的に楽ですね。
時々振り返ります。姥ヶ岳から歩いて生きた雪面を眺めます。
マイナーながらもアップダウンはまだありました。
最後の登りということで行き先に何人か先行者が見えます。
一歩一歩進み続けます。
黙々と登り続けます。
振り返ると姥ヶ岳から歩いてきた稜線を見渡せる高さになっていました。
以東岳方面も少し高いところから眺める感じになってきました。
帰りは写真下に見えている斜面をトラバース気味に下る予定です。
まだまだ登ります。
斜度は写真に撮影するとこのような感じです。終始急でもなく緩くもなくといった感じで登りやすい斜面です。
直登を続けるとさすがに疲れるので、適当にジグザグに進みます。
適当にジグザグやっています。
あっち向いたり。
こっち向いたり。
そんなこんなで、トップ付近の岩と草が見えてきました。
見えてきたら足取りが軽くなってきて直登あるのみです。
ここまで来たらもうすぐです。
延命地蔵尊の石碑があります。
ちなみに延命地蔵尊の先は登りがもう少しあります。
アイゼンを装着したままですので雪面を適当に選んで登り続けます。もうすぐ頂上ですので楽しい区間です。
今までの東向きから北東方向に進行方向を変えるとすぐ、石碑が現れます。ここに記されているのが以下の句です。
「雲の峰いくつ崩れて月の山」 松尾芭蕉
月山は松尾芭蕉が奥の細道の旅の途中で登った山の中で一番高い山と言われています。この句の季語は「雲の峰」で季節は「夏」です。「雲の峰」は盛り上がった夏の入道雲を意味します。入道雲がいくつもいくつも湧きあがってはその姿を崩していく。千変万化する世界の中で月山の不動の姿を月山の全景が見える位置に立って詠んだ句と考えられますが、その他、月山が月の光に照らされた山ということで日の光に照らされた日光と対比させている解釈もあります。ちなみに松尾芭蕉が奥の細道で日光東照宮を訪れて読んだ句は
「あらたふと青葉若葉の日の光」 松尾芭蕉
日光が太平洋側、月山が日本海側を表現しており、日の光と月の山をかけて対比させているという解釈があります。
トップの稜線は周りに遮るものがなく風も強めのことが多いためかここにきて初めてエビの尻尾的なものを見かけました。
ここからは月山頂上までの平坦雪面です。登り切ったことを実感しながらのびのび歩きます。
月山頂上小屋とその奥に月山神社を眺めます。
月山頂上小屋によって見ましたが当然の如くCloseでした。
頂上小屋を過ぎて月山神社に向かいます。
次ページに続く。
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